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日経記事;『クルマ 異次元競争突入 ルノー・日産、22年に完全自動運転/販売の3割 電動車に』に関する考察

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皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

9月16日付の日経新聞に、『クルマ 異次元競争突入 ルノー・日産、22年に完全自動運転/販売の3割 電動車に』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『仏ルノー・日産自動車連合は15日、6年間の中期経営計画を発表した。2022年までに人が運転に関与しない完全自動運転車を実用化するほか、販売台数に占める電動車の割合を3割に高めるのが柱だ。

世界のトップメーカーの一角が自動運転と電動化という技術転換に同時に乗り出すことで、モビリティー(移動手段)を巡る異次元の競争が始まる。

「自動車産業はこの先10年、過去50年よりも多くの変革を経験する」。ルノー・日産連合の統括会社で会長を務めるカルロス・ゴーン氏は15日にパリ市内で開いた記者会見で、アライアンス(企業連合)として初めての中期経営計画を策定した背景を説明した。

自動運転技術や無公害社会の実現を目指す各国の政策によって「自動車産業を大転換させる革命が近づきつつある」と指摘した。

ガソリンエンジンなど内燃機関は参入障壁が高く、米日欧など限られた国の大手メーカーが部品を含む産業ピラミッドを形作り、富の蓄積を享受してきた。

3万点の部品が電気自動車(EV)では4割減るとされ、繊細な技術が必要な機械部品は減る。「T型フォード」誕生から110年。内燃機関と大量生産モデルで成長したサプライチェーンが崩れ、新興メーカーの追い上げを許す。

それでも英仏が40年までにガソリン車の販売を禁止する方針を打ち出すなど世界のEVシフトはとどまるところを知らない。ゴーン氏も15日、「カーメーカーに選択の余地はない。やらざるを得ない」と拳を振った。

中期経営計画では三菱自動車を加えた3社で20年までにEV専用の共通プラットホーム(車台)を用意するとした。開発効率を高め、3社で22年までに12車種のEVを発売する工程表も示した。

三菱自が強みをもつ家庭用電源で充電可能なプラグインハイブリッド車(PHV)もルノーや日産と技術を共有する。EVやPHVなど電動車の販売比率は22年に全体の3割に高まる見通しだ。

自動運転分野では22年までにドライバーが運転に関与しない完全自動運転車を開発すると明記した。無人運転車を使った配車サービス分野に参入する方針も示した。

自動運転では米グーグルなど新たなプレーヤーが出現した。自動車メーカーは協力しながらも付加価値をどうやって自陣に残すかが問われる。

EVでは米テスラや新規参入組との競争が始まる。ただルノー・日産は世界で累計50万台のEVを販売するなど市場をリードしており、むしろゴーン氏は産業の転換を歓迎するフシすらある。会見で「我々にはビジョンがあった」と強調した。

16年10月に傘下に収めた三菱自を加え世界販売は17年1~6月に526万台となり、独フォルクスワーゲンを抜き首位に立った。ゴーン氏は世界市場が22年に16年比12%増の1億500万台を超えると予測。

ルノー・日産は市場の伸びを上回り、22年の世界販売が16年比4割増の1400万台になる見通し。「我々は規模を生かし競争力を高める方法を分かっている」。ゴーン氏はスケールメリットを武器に競争を勝ち抜く考えを強調した。』

自動車産業のEV化や自動運転車の開発・実用化については、たびたび本ブログ・コラムで述べています。

本日のブログ・コラムもその一つになります。

本日の記事は、日産・ルノーグループのトップであるゴーン氏が、2022年までに人が運転に関与しない完全自動運転車を実用化するほか、販売台数に占めるEVの割合を3割にする方針を示したことについて書いています。

ゴーン氏は、抽象的な経営施策を発表しませんので、真剣にこの方針を実現して競争力強化を維持強化することを考えていると推測します。

ここ最近、世界の自動車業界には、大きな影響を与えることがありました。その一つは、イギリス、フランス、中国が将来新規に販売する自動車は、すべてEVにするという規制方針を公式に発表したことです。

フランスは、地球温暖化対策の国際的な枠組みである「パリ協定」の目標達成のために、2040年までにガソリン車、ディーゼル車を販売禁止にする方針です。

イギリス政府は、フランスと同じようにガソリン車やディーゼル車の販売を2040年以降禁止し、EVの技術や普及で世界をリードすると発表しました。

中国は、北京などの大都市で深刻な大気汚染問題を抱えていますので、この国も遠くない将来に、EVにするという施策を公式に発表するとされています。

インドも中国と同じように深刻な大気汚染問題に直面しており、今年6月に、エネルギー相が「国内で販売する自動車を2030年までに全てEVに限定する」という政策を発表しました。

アメリカでは、カリフォルニア州やニューヨーク州などの環境対策先進州では、近々に走行中に排出ガスを一切出さない、ZEV(ゼロ・エミッション・ビークル)規制を全面的に適用しようとしています。

ZEV規制が完全適用さえると、自動車メーカーは、EVか燃料電池車以外の新車を販売できない状況になります。

このように、世界の大勢がEV化の動きになっています。燃料電池車は、トヨタ自動車やホンダが開発・実用化を進めていますが、当面、世界の主流になる見込みが低くなっています。

加えて、自動運転車の開発・実用化も、米欧日の自動車メーカーが積極的に行っています。

今後の新規自動車は、自動運機能付EVの開発・実用化の動きとなります。この分野は、ガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車を主体とした既存自動車メーカーには、馴染みが浅いものです。

このため、トヨタやホンダは、アメリカのシリコンバレーにIT・IoT・人工知能(AI)の大型開発拠点を構えて、積極的研究・開発を行っています。

また、自動運転機能付EVの開発・実用化では、アメリカの大手ITベンダーであるグーグルが、1歩先行しており、多くの実証実験から数多くのノウハウ蓄積をしています。

恐らくグーグルは、EV自体は自社で製造せず、外部に委託する仕組みで事業化すると考えています。

グーグルは、決して自動車メーカーになるつもりはなく、自動運転機能付EVを、移動する電子端末機器として位置付けます。

自社の検索エンジンを使う電子端末機器(出口端末)を増やして、広告収入の拡大が狙いになります。

他のアメリカの大手ITベンダーであるアマゾンやアップルも、自動運転機能付EVを活用して、自社の事業収入を拡大する動きに出てくるとみています。

アメリカの大手ITベンダーは、インターネット・ITを武器に、既存事業基盤を破壊・再構築してきました。

これらの大手ITベンダーが、EV市場に本格参入すると、今までの既存自動車メーカー同士の競争とは、異なる形での競争が生まれます。

事業革新のスピードが早く、既存市場基盤の変化も急速に発生しました。一つの例が、アメリカやヨーロッパなどで急速普及していますシェアリングエコノミーです。

自動車を所有せず、必要なときだけ使うやり方になります。自動運転機能付EVは、快適な移動手段になりますので、移動するときだけ使い、所有しないやり方が、特に都市部では定着するとみています。

トヨタ、日産自動車、ホンダなどの国内自動車メーカーは、自動運転機能付EVが主流になる可能性のある事業環境下で、今後の経営施策をどう打ち出して、実行していくか、極めて困難な状況になっていると考えます。

EVの開発・実用化は、ガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車の開発・実用化に比べて、敷居が低くなりますので、多くの新規参入企業が生まれると考えます。

既存の自動車関連事業者(素材メーカー、部材メーカー、部品メーカーなど)は、今後の方向性を良く見極めて、自動運転機能付EVが主流になったときの対応を今から準備して、実行する必要があります。

しかも、短期間に行う必要があります。このときに有効な手段の一つとして、他社とのオープンイノベーションを行って、事業推進するやり方があります。

特に、中小企業は、既存の考え方ややり方に固執しないで、事業環境を良く見据えて、自社の強みを最大化するやり方で、他社との勝者連合となるようにオープンイノベーションを活用していくことが重要になります。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

 

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