- 沼田 順
- Office JUN 代表
- 兵庫県
- ファイナンシャルプランナー
対象:住宅資金・住宅ローン
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
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銀行の中では数少ない、翌月の適用金利を今月に発表しているソニー銀行ですが、2月は固定金利が全て上昇しました。
まず変動金利ですが、これは固定金利が競争力を失うなか、他のネット銀行に追随するため0.02%下がりました。
ただし、日銀が「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続していることや、日本の短期金融市場が安定しているため、論理的には横ばいが継続すると考えて良く、2月の他行の金利でも同様だと思います。
なお、ソニー銀行は返済額を5年間一定としその一定の金額の範囲内で、元本、利息の定期的な見直しを行う「5年ルール」や、5年後に返済額を見直す際に前回返済額の125%を上限とする「125%ルール」の不採用により、適用利率が急激に上昇した局面においては返済額が大幅に増える可能性があります。
ソニー銀行や新生銀行の変動金利を選択する際は、上記の仕組みの適用がないことをよく理解しておくことが大切です。
一方の固定金利ですが、中心となる固定10年は前月比0.03%上昇の0.894%、20年超の最長期間は前月比0.037%上昇の1.468%となっています。(新規で自己資金が10%以上の場合)
ソニー銀行の資金調達時期にあたる、12月下旬から1月上旬にかけては、長期金利が0.05%台を超えて推移したことが要因と考えられます。
今後の見通しですが、変動金利は横ばいとして、長期固定金利の指標となる長期金利は上昇の流れとなりそうです。
2018年に入ってから、世界的な景気拡大期待で、世界各国の株価が軒並み値上がりしています。また、米は予定通り3月にも0.25%の利上げを行う見込みですが、これも景気拡大によるインフレを抑制するものとして、むしろ肯定的に捉えられています。
このような環境下では、株価上昇に債券価格の下落と米長期金利の上昇による連れ高で、日本の長期金利も上昇圧力が高まります。
一方で、この上昇圧力を何とか緩和しているのが日銀による国債の買い入れですが、上昇圧力が強いために買い入れ額が予想よりも少ないと、長期金利はすぐに上昇圧力に乗ってしまいます。
現在の所、長期金利は0.05%を中心に推移していますが、日銀が目標とする0%は難しく、むしろ底は0.05%近辺と考えられ、そこから材料が出れば、さらに上の利回りを試しに行くものと考えられます。
これらの流れを総合的に勘案しますと、2月の他行の長期固定金利は上昇の可能性が高いと考えています。
沼田 順(1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)
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