結露に長年悩まれていたお宅の
既存建具のガラスを真空ガラスに取替えました。
真空ガラス・・・といわれても馴染がないですね。
ガラスとガラスとの間に0.2mmの真空層があります。
空気がないので熱の伝導・対流が起こらず断熱性能が高いガラスなのです。
一般的なペアガラスは6mmの空気層を持つため、
ガラス全体の厚みも増え、サッシュ枠も取り替えるのが普通です。
今回は既存のサッシュ枠をそのまま利用して真空ガラスをはめ込みました。
①真空ガラスは普通ガラスの4倍の断熱性能があります。
室内の、夏は涼しさを、冬は暖かさを逃がさず、
窓際の冷え冷え感やヒートショックの原因の室内の温度差を緩和します。
②結露は外気温がマイナス23℃まで発生しないので、ほぼガラス結露しません。
結果、結露によるダニ・カビの発生が軽減されます。
③日射を取り入れその暖かさを逃がさない。
太陽の暖かさを66%取り入れる上にその暖かさを逃がさない。
④冷暖房費を約40%節約してくれる。
窓からの熱を逃がさないからエアコンの効率が上がります。
⑤取替が簡単です。
全体のガラスを薄く出来るので今のサッシュがそのまま使えます。
良いことずくめですね。
欠点は少々お高いことですかね。
ガラス右上にアルミのポッチがあるのと
真空層を支える全面に小さなゴムのドットが見た目の特徴です。
室内側からは、ほぼ同じ視界が楽しめます。
おすすめのガラスです。
このコラムの執筆専門家
- 中村勝己
- (広島県 / 建築家)
- 中村勝己建築設計事務所
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