ただし、健康情報には大きな罠があります。
それは、
「健康情報は、国民全員に当てはまるわけではない!」
ということです。
例えば足のむくみがある人が、「血液さらさらには水を沢山飲んだ方が良い!」という情報を聞いて毎日沢山水を飲んでいたら、足のむくみがひどくなり、冷え症も酷くなったという患者さんがいました。
また、私の大変お世話になっている先生の鍼灸治療院に「生理中でもないのに出血がある」という悩みで来院された患者さんがいました。話を聞くと、健康番組で「身体を温めることの重要性」について知り、せっせと身体を温める事をしていたら出血があったそうです。この患者さんには身体を温めることを辞めてもらったら出血がなくなりました。東洋医学では出るはずのない時の出血は「熱」の症状と考えています。そこで温めることを辞め、熱を取る治療をしたら出血が止まりました。
東洋医学では、治療する際、同じ病名でもその人それぞれの身体にあった治療方法はどのようのものかを、つねに考えて治療を進めていきます。また、バランスが大事という事もいつも考えて治療します。ですから、毎日納豆だけ食べたり、水ばっかり飲んだりということは勧めません。
昨今ちまたに氾濫している健康情報は、自分の身体に合っているのか、またそれは本当に正しいのかを、一歩引いた目線で眺めてから活用するようにして下さい。
だれしも病気にはなりたくないものです。普段から健康を考えるという最近の徴候は良い事だと思います。でも必要以上に振り回されないように気をつけて下さいね(^^)