
- 小笠原 隆夫
- ユニティ・サポート 代表
- 東京都
- 経営コンサルタント
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03-4590-2921
対象:人事労務・組織
私の所に運ばれてきた飲み物に小さな虫が入っているのを後輩が見つけ、「取り換えてもらいましょう」と言います。私はその手のことは全く気にならないタイプで「平気だから別にいいよ」と言ったところ、後輩は二人そろって「言った方がお店のためになりますから」と言います。なるほどそんなものかと思って後輩のする通りに任せたところ、クレームを言われた店員さんはすぐに店長さんに伝え、店長さんはまず飲み物を提供した人に最後にきちんと確認するように叱り、その後店長さんが新しい飲み物を持ってきて謝罪、この分の料金はいらないとのことでした。
私は「クレーマー」に嫌悪感が強い事と、言うのが面倒という事の両方で、よほどでなければクレームは言わない主義だったのですが、それをきちんと伝えれば、指導された店員さんにとっては小さな失敗体験として活かされて今後の接客の質は上がるでしょうし、店の責任者としてもお店の質が上げられるなら指摘して欲しいでしょうし、確かに伝える意味はあるんだなと感じました。
日常的に仕事をし、人間関係を築いている中で、間違いや過ちは必ずあります。常に気づくことができればよいですが、なかなかそうは行きませんから他人に指摘してもらうことが必要です。しかし他人の間違いを指摘するのは結構面倒で労力もいりますし、波風立つ事を避けたい心理であえて言わない事も多いはずです。間違いや過ちを指摘される機会は案外少ないと考えれば、一つのクレームや苦言は、同じことを思った人がその何倍もいたのかもしれず、非常に大きなものだと考えることができます。
クレームや苦言は、伝え方を間違えるとお互いの関係が悪くなったり信頼感を損なったりしますから、指摘する側もされる側も言い方や態度は意識する必要がありますが、言いにくいことでもお互いきちんと伝えあうことは、とても重要なことではないかと思います。
まずは日常の仕事など身近な所から、面倒がらずにお互いに指摘しあうことを始めてみてはどうかと思います。もちろん相手の立場や言い方を考えてですが・・・。
このコラムの執筆専門家

- 小笠原 隆夫
- (東京都 / 経営コンサルタント)
- ユニティ・サポート 代表
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