芸術に付いての考察 《本物にしか持てない「格」の違い》① - 文化・芸術全般 - 専門家プロファイル

舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ
東京都
クラシックバレエ教師・振付家
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芸術に付いての考察 《本物にしか持てない「格」の違い》①

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前回のコラム「バレエはスポーツではない (「専門家プロファイル」に於けるカテゴリーの違和感)」でもお伝えした事ですが、

 

この「専門家プロファイル」というサイトに於ける、一部のカテゴリー設定 (「運動・スポーツ」のカテゴリーの中に、バレエという芸術であるものを置く) に関しては、私に取っては決して納得できない違和感満載のコンディションではありますが、 

 

取り敢えず、ここに参加させて頂いた当初から私の念願であった「文化・芸術」というカテゴリーを、小枠であっても運営者様側に一応作って頂けましたので、今までストレスであった「カテゴリー違いのジレンマ」に悩ませされる事が半分減りました。

 

残り半分のストレスは何かと言うと、それは「美容・ファッション」というカテゴリーを経なければ「文化・芸術」というカテゴリーに入れないという矛盾点です。

 

本来なら、大枠が「文化・芸術」であるべきで、その中に「バレエ」を始めとするアートとしてのカテゴリーや、「美容・ファッション」というカテゴリーを置くのが筋だからです。

 

…とは言うものの、取り敢えず私は自分の書かせて頂くコラムのカテゴリーへのジレンマが多少減りましたので、本来の私の本業である「芸術(※クラシックバレエ以外も含む)」に付いて、今までより楽な気持ちで語れる様になりました。

(^^✿

 

 

 

では改めまして、今回のコラムの本題に参ります。

☆_(_☆_)_☆

 

今回のコラムは「芸術とは何か?」という事がテーマなのですが、「正直、芸術が何なのか良く理解できない」「イマイチ分からない」という方も、特にこの日本では大変多く見受けられますし、又アーティストと名乗る方達の中にも、理解が大変浅いと感じられる方も正直多くいらっしゃいます。

 

「芸術」とは目に見えないものだけに、「何でもかんでも芸術」にしてしまい、アートや芸術を語る"アマチュア感覚"を持った"自称アーティスト"という方も、日本にはとても多いのです。(※感じ方に「良い・悪い」や「正しい・正しくない」はありませんが、「深い・浅い」は在ります)

 

「芸術」というものを深く理解されておられる方達は気付いていらっしゃる事ですが、本当は「芸術」というものは"個々の感性で感じる"ものであって、言葉で説明するというのは野暮であり、

 

又私に取っても自分が感じている事を、この様に限られたツールでもある"言葉"を使って語るのは、本当はとてももどかしさと難しさを感じるものなのです。

 

何故なら、そこには読み手側の視野の幅から来る感性も関わって来るからですね。(この世には、自分と同じ感性・人生を持つ人間は誰一人いないのです)

 

けれど、私は多少「文才」というものを授けられたらしい一人として、又芸術家の端くれとして、この「目に見えない波動=芸術」というものを、言葉というのものでご説明させて頂こうと思います。

☆_(_☆_)_☆

 

 

 

巷で良く使われる「上品(じょうひん)・下品(げひん)」の語源になったと言われている仏教用語に、「上品(じょうぼん)・中品(ちゅうぼん)・下品(げぼん)」という言葉があります。

 

仏教では、それは「魂のレベルを表す言葉」として使われているのですが、正にそれは人間の創り出すものである「芸術」にも、当然通じて来る訳なのですね。

 

私が良く"本物"と表現させて頂く芸術は、「上品(じょうぼん)」の域に入ります。

 

ここの領域では「汚くても美しい」「セクシャリティを感じさせるものであっても、いやらしく感じない」「ふざけていても不快ではない」等々…という様な現象が起きるのですね。

( ・・) ~ ☆彡

 

 

 

その他、「本物とは何ぞや?」というのを分かり易い例えで表現させて頂くと、「身に着ける宝石がイミテーションであっても、本物に見えてしまう」という様な現象を引き起こせる人間と言えば、分かり易いイメージでしょうか?

 

反対に「本物を身に着けていても、イミテーションにしか見えない」という方もおられますね。

 

これは正に、前者が「上品(じょうぼん)」な人間であり、後者は「下品(げぼん)」な人間であるという事です。芸術の世界で良く言われる「格」というものは、そういう事なのです。

 

この「格」というものは、即ち「人格」に通じていて(何故なら芸術は個々の"人間"が感じ、想像(創造)し生み出すものであるから)、所謂「品格・風格・存在感」といったものに通じて行くのです。

 

もし、「この世の全てのものを芸術」と言うならば、やはり芸術にも品の違いが有るわけで、上品(じょうぼん)であればあるほど、格が高い訳ですね。

(^^✿

 

 

 

ちなみに日本の「能」や、西洋発祥の「クラシックバレエ」は上品(じょうぼん)の中に入る芸術です。

 

何故「上品」と言われるのかと言うと、それは長い歴史の中で考え尽くされ磨き抜かれ、無駄なものを全て削ぎ落とした"完璧なメソッド(方法・手法=基礎)"というものが根底に在り、それを習得するのには、習い手はじっくりと時間を掛けて厳しい鍛錬を積まなくてはならないからです。

 

本物の芸術とは、基礎であれ、人間であれ、時間を掛け熟成させないと生まれないものなのです。

 

上品(じょうぼん)の芸術は、その長年の精進があってこそ完成するものであり、それを支えるのは、それを目指す人の「純粋なハート=情熱」であるという事が根底に在ります。

 

ここで大事なのは「純粋」というキーワードです。

 

何故なら、芸術家と言われる方の中には、才能には恵まれていても「エゴから来る自己顕示欲・承認欲から得る情熱」が原動力であったり、又「情熱」には恵まれておらず、「仕事」としての感覚しかお持ちでないという方も時折いらっしゃるのですね。

 

私はこういう方はプロフェッショナルではあっても"芸術家"とはお呼びせず、良くショービジネス等で言われる「名エンターティナー」とお呼び致します。

 

それも極めれば芸術に成り得ますが、「上品(じょうぼん)」にまで引き上げる事は大変難しいのではないかと思います。

( ・・) ・・・

 

 

 

…と、ここまで語らせていただきましたが、「まだピンと来ない」と思われている方の為に、

 

それでは次回は、私が先日観に行かせて頂いたロック・コンサートの感想を例に、今回私がお伝えした「上品・中品・下品」というキーワードを使って、私が個人的に感じた事をお届け致しますので、

 

興味の有る方は、そこから「芸術とは何ぞや?」という答えのヒントを、各々で探って頂きたいと思います♫

☆_(_☆_)_☆

 

 

 

 

 

「接吻」 GUSTAV  KLIMT(1862-1918年)《オーストリア美術館》

 

 

 

この絵は、私の大好きな画家の一人である、クリムトの名画の一つです♡

とても有名なので、ご存知の方も多いはず♫

(*^^*) ~ ♡ ♡ ♡

 

 

 

 

 

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(東京都 / クラシックバレエ教師・振付家)
舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ

natural & elegance

長年プリマとして国内外で活躍。現役引退後は後進の指導とバレエ作品の振付けに専念。バレエ衣裳や頭飾りを作り続けて得たセンスを生かし、自由な発想でのオリジナルデザインの洋服や小物等を作る事と読書が趣味。著書に「人生の奥行き」(文芸社) 2003年