- 木村 和夫
- 有限会社 木村爽健 代表
- 東京都
- 鍼灸師
対象:体の不調・各部の痛み
- 奈良 修次
- (鍼灸師 臨床検査技師)
もうすぐ忘年会のシーズンですね。
そんなこともあって、今回はお酒のお話です。
最近、タバコは施設内はもちろん、歩きながら吸うこともできなくなってきました。
決められた喫煙場所でしか吸えなくなりましたね。
確かにタバコは肺がんの原因になると言われていて、たばこを吸わない人にも副流煙が有害だというデータもあります。
でも、お酒とたばこを比べた場合、どちらが有害でしょうか?
例えば、たばこを一日に40本吸ったとしても、その影響によってその日に死ぬことはありません。
ところが、お酒の場合、飲み過ぎれば急性アルコール中毒でその日の内に死ぬことがあります。
私も大学に入学した頃、急性アルコール中毒になる一歩手前まで飲んでしまい、吐いた物の世話などで友人にとても迷惑をかけました。
次の日も最悪の二日酔いで、全く動けずに寝転がって、うんうんうなっていました。
それ以来、お酒を飲む量については気を付けるようになりましたし、お酒もそんなにおいしいと思わないので、付き合いで飲むことはあっても自分一人で飲むことは年に1回あるかどうかです。
つまり、ちょっとした行き過ぎで簡単に死ねるのは、お酒であって、たばこですぐに死ぬことはありません。
また、お酒の場合は飲むことで気持ちが大きくなったり、暴力的になったり、面倒くさい人になったりすることで、周囲に多大な迷惑をかけることや、事件、事故を引き起こす大きな引き金になります。
電車のホームを千鳥足で歩いたり、車道で寝転んだり、飛び出したり、死亡リスクは非常に高いです。
タバコを吸えなくて暴力を振るうという話は聞きませんが、アルコール中毒で暴力をふるうなんていうのは、そんなに珍しい話ではありません。
また、お酒を飲むことで脳が委縮したり、加齢による記憶障害や学習障害を促進することは動物実験で明らかになっています。まあ、周囲の人間を見てもお酒を常習的に飲んでいる人は、動物実験と同じ結果になっているように思います。
もちろん、お酒はガンの原因にもなりますし、筋肉の成長を阻害して肥満の原因にもなります。
このように、お酒のほうがタバコよりも簡単に致死量に達してしまうことや、体に有害性が高いことを考えると、個人的に好きで飲むのは構いませんが、他人に強要するのは
「もっと病気になれ。」
と、行動を促していることなので、とてもほめられたものではありません。
「酒を飲んでいたら、たくさん飲むことに慣れる。」
という迷信をいう人もいます。
それは、慣れているのではなくて、体が劣悪な状態でも生きていくために体のパフォーマンスを落として、みせかけで大丈夫なようにしているだけです。
お酒を飲まない時の体のパフォーマンスと比べれば、お酒を飲んだ時や次の日のパフォーマンスが落ちているのは、一目瞭然です。
ただし、お酒というのは精神的なストレスの解消手段としては、それなりに効果があるのは確かです。
ですから、他人に迷惑をかけずに楽しく飲む程度であれば、悪くないとは思います。
しかし、トータルで見た有害性や周囲への迷惑度でいえば、タバコよりもはるかに有害なものであるのは間違いありません。
私は幸い身をもって若いうちにお酒の有害性もわかりましたし、お酒を飲まなくてもストレスを発散できますし、いつも何かでつらいからとお酒を飲んで自分を麻痺させる必要はありません。
お酒が好きで飲んでいるという人もいますが、純粋に味が好きで飲んでいる人はどれくらいかはわかりません。
なぜなら、お酒は身体感覚を麻痺させて、陶酔させるという作用があるので、
・気持ちが落ち着かないから、
・体がつらいから、
・現状がつらいからごまかしたい、忘れたい
・ストレスを発散させたい
・飲んでいる場所がかっこいい、
という背後に隠れた目的を達成するために、表面上お酒が好きだと思いこんでいることがあります。
あくまでも、お酒は有害なので飲み過ぎないように注意しましょう。
私のセミナー受講生も、レベルが上がっていくと自然にお酒から離れていくことが多いです。
コップ一杯のビールでもう十分ですといった感じです。
ですから、食事会をしてもお酒を飲む人がいない、平和な食事会になります。
それでも盛り上がるんですけど、お酒飲む人には想像できないでしょうね。
ちなみに、海外に3週間ほど出かけておりましたが、同行した70歳を超える父親も含め、一度もお酒を飲もうなんて話にはなりませんでした。
このコラムの執筆専門家
- 木村 和夫
- (東京都 / 鍼灸師)
- 有限会社 木村爽健 代表
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