実体経済と不動産価格の動向 - 不動産投資・物件管理全般 - 専門家プロファイル

中村 嘉宏
株式会社イー・エム・ピー 代表取締役
東京都
宅地建物取引主任者

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対象:不動産投資・物件管理

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実体経済と不動産価格の動向

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             …EMPメルマガ2008年11月15日号…


作家の堺屋太一氏が経済企画庁長官だったときにはじまった
景気ウォッチャー調査。


内閣府は、11日(火)に
10月の調査結果を発表しました。


この調査によると、現状判断をしめす数値が22.6。
境目である50を大きく下回っており、
景気が「悪い」と思っているウォッチャーがいかに多いかがわかります。
 


米国発の金融危機は、
わが国でも実態経済に影響を及ぼしはじめました。


これまで建設・不動産に偏っていた業績不振企業も
中小企業を中心に全業種に広がっています。


急激な円高のため
トヨタをはじめ輸出関連企業の業績が悪化し、
製造業全体の業績にブレーキがかかり、
世界的な物流縮小から運輸・輸送も悪化、
消費の冷え込みで飲食、小売業も急速に収益を減らしています。

いまや不況が全業種を覆うようになりました。


バブル崩壊後の「失われた10年」の時代が甦ります。


前回と違うのは、
今回は海外も総崩れだということ。
海外に活路を求め好調を維持できる企業は皆無でしょう。


「失われた10年」では、
新規雇用の中止や余剰人員のカットで雇用情勢がマイナスになる反面、業
務のアウトソーシングや派遣社員の雇用は増えました。


しかし今回は、
そのアウトソーシングや派遣社員の契約中止も広がっています。


今後、生産・流通が減少し、
企業と個人の所得が減ります。
まもなく日本だけでなく世界中がデフレ経済に突入します。


業績悪化によってオフィス賃料は下がり、
雇用の悪化よって住宅賃料も下がるでしょう。
当然賃料の滞納も増えます。


住宅購入を見合わせる人も多くなり、
新築マンションや新築戸建てはさらに売れなくなります。
不動産価格全体に下げ圧力が強まります。


(企業業績の悪化と現金への逃避により株も売られます。
 10/28につけた日経平均6,994円を下回る局面もあるでしょう。)



そのデフレ経済がいつまで続くのか。


バブル崩壊から金融機関への公的支援決定まで10年を要した日本と違い、
今回各国政府は
リーマン破綻から約1ヶ月で資本注入を決めました。

このスピードがデフレ脱却の速さを予感させます。


実体経済の回復は
米国経済の復活を待たなければならないでしょうが、
株や不動産などの資産価格は
今猛烈な勢いで刷られているマネーが過剰流動性となって流れ込み、
実体経済の回復前にいち早く回復すると読んでいます。



※日本でいち早く公的資金の注入に言及したのは、
 時の大蔵大臣・故宮澤喜一氏。
 バブル崩壊直後の1992年でした。

 改めて氏の経済運営能力の高さに敬意を表します。





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