- 沼田 順
- Office JUN 代表
- 兵庫県
- ファイナンシャルプランナー
対象:住宅資金・住宅ローン
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
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日銀によるマイナス金利政策で、住宅ローン金利が過去最低水準を更新する中、新規需要以上に盛り上がっているのが借り換え需要です。
金融機関はこのチャンスを逃すまいと、積極的な勧誘を行っていますが、何故ここまで金融機関が積極的になるのでしょうか。答えを簡単に言ってしまえば、金融機関にとっては借り換えが儲かるからです。
確かに貸出金利は低下していますが、金融機関の調達金利であるベースレートはさらに低下しているため、金融機関の儲けにあたる利ざやは確保できています。
また金融機関側から見れば、借り換えのお客様は今までの返済実績があるため審査がしやすく、貸し倒れリスクが小さいというメリットもあります。
さらに大きいのが借り換え手数料の存在です。最近の主流は定率制であることから、例えば2%の手数料率で3000万円を借り換えた場合、金融機関側には60万円の手数料収入が入ります。
また、住宅ローンは抵当権という債務を担保するための権利が付けられていますが、金融機関が変わればこれの移転登記をしなければならず、この司法書士報酬も50万円程度はかかります。
確かに総返済額が減るお客様も多いので、借り換えにメリットは多いものの、数年後に退職金で繰上返済してしまう方や、借入額が少ない方などは、トータルでは手数料倒れに終わってしまう可能性もあります。
周りの雑音に惑わされず、今後の返済プランを考えてから、行動されることをお勧めします。
沼田 順(1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)
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