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対象:人材育成

中沢 努
中沢 努
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閲覧数順 2017年10月20日更新

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「教えずに放置すること」以上に問題かもしれない「教えすぎ」

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 私の思い・考え

 特に新人や若手社員のOJTなどで問題になることに、「教えずに放置する」という問題があります。「わからないことがあれば質問しなさい」という指示をして、相手からのアクションがない限り、そのまま何もしないという場合です。

 自主性が必要であることは前提としても、新人や若手社員の場合は「何を質問したらよいかもわからない」ということがあり得ますから、教える側から適度に関与するということが必要です。

 

 その反対に、「教えすぎ」という問題があります。

 新人や若手社員には、たぶん積極的に質問することを求め、それは良い行動と位置づけていることが多いと思います。そこで一生懸命質問してくれば、教える側の上司先輩はわかりやすく説明をし、きちんと答えに導いてあげようとするでしょう。

 特に若手や新人の育成を任されるようなタイプの人には、俗にいう面倒見が良い人が多く、相手に合わせて懇切丁寧に指導をしようとします。

 

 一見すると育成意識が高く、良さそうに感じるこの一連の行動ですが、ここには若手社員や新人が、問題解決のために自分で考えようとする習慣や、自己決定しようとする行動を阻害する可能性が潜んでいます。

 

 子育てなどでも同じだと思いますが、いつまでも手取り足取りの指導をし、具体的なやり方まで細かく指示をするような形では、結局はいつまでも自立することができなくなってしまいます。

 そんなことは当たり前に意識していると言われるかもしれませんが、最近の人材育成の様子を見ていて、そこに関わる人たちから感じるのは、この「教えすぎ」の傾向が強まっているのではないかということです。

 

 その理由として思うのは、マニュアル主義的な傾向が増していて、教えられる側は以前にも増して直接的な答えを求めがちであるということです。その結果、教える側も無意識のうちに、「教えすぎ」の傾向になっているように感じます。

 

 今は何でもインターネットを通じて調べることができ、参考資料や事例はすぐに手に入れることができます。自分で悩んだり考えたり、わざわざ作り上げたりしなくても、すでにあるものをそのまま引っ張ってくることが簡単にできます。すぐに答えに行きつくことが、当たり前の感覚になってしまっています。

 

 また、直接的な答えを求める傾向は、教える側にも同様にあります。「すぐに答えを!」という相手の気持ちがわかるので、それに応えようとするあまりに、「教えすぎ」になってしまうということがあるように思います。

 

 答えを教えずに自分で考えさせるということは、時間もかかりますし、教える側の辛抱も必要です。ただ、すぐに答えを求める最近の風潮を見ていると、なおさら「教えすぎ」は禁物ではないかと思います。

 

 

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