ど、うかがっているのですが、その時に以前から気にかけていただ
いている社長にお会いすることができました。
社長はニコニコと歩み寄り、
「元気そうだね。そちらの会社の調子はどうですか?」
「君の力が必要なので、みんなを支えてやってください。」
と声をかけてくださいました。
何気ない一言。いつも変わらない配慮。
この方の存在そのものが大きなリーダーシップであることをいつも
感じます。
私のなりたい将来像のお一人です。
直接的に指示や命令を出すわけでもなく、がちがちに管理するわけ
でもない。
従業員一人一人への配慮、心遣いが、人を動かす充分な力を持って
いることが実感できる瞬間です。
ヘンリー・ミンツバーグは、自身の著、「H・ミンツバーグ経営論」
の中で、カナダのウィニペグ交響楽団のブラムウェル・トーヴィー
という指揮者からの学びを紹介しています。
特に強いリーダーシップで、楽団員を引っ張っているということで
もなさそうです。それに変わるリーダーシップについてふれていま
す。
オーケストラを指揮する上では表立ったリーダーシップよりも、
「目に見えないリーダーシップ」(これはブラムウェルの表現で
ある)の方が格段に大きな意味を持っているようだ。
たとえ見えなくても、ブラムウェルの言葉や振る舞いのすべてに
リーダーシップが宿っている。
周囲への配慮−−−奏者の感受性、労働協約などへの配慮を
片時も忘れることがないのだ。
また、マネジャーが持つべきスキルとは別に、マネジャーの行動に
ついて、
動機付け、コーチングといった、リーダーが当然果たすべき役割だ
けでなく、マネジャーの行動すべての裏にあるリーダーシップに光
を当てるべきなのだ。
とも語っています。
前述の社長や、指揮者のブラムウェル、国内外に限らず、リーダー
の「部下への配慮」「心遣い」がリーダーシップの土台となっている
ことを強く実感しています。
今日のポイント
『部下への配慮がリーダーシップの土台となる』
部下は、上司から配慮されていることを自然と感じ取り、報いよう
とします。
また、配慮への感謝が部下の精神的な安定にもつながるでしょう。
あなたはこれまで、部下のどんな点に配慮してきましたか?
そして、これからどんな配慮ができますか?