- 石橋 大右
- 株式会社和上ホールディングス 代表取締役
- 大阪府
- 住宅設備コーディネーター
対象:住宅設備
- 松林 宏治
- (住宅設備コーディネーター)
- 松本 秀守
- (住宅設備コーディネーター)
家庭用の太陽光パネルは、ほとんどが屋根の上に取り付けます。
これは事業用でも同じで、多くの場合が工場やビルなどの屋上に太陽光パネルが設置されています。太陽光が当たるまとまったスペースを確保するとなると、家庭用でも事業用でも屋上というのは有望な候補地です。
このように屋根の上には太陽光パネルを取り付けるメリットが揃っているわけですが、実はもうひとつメリットがあります。
最近になってよく言われている夏場の熱中症対策です。
地球温暖化や気候変動の影響で夏の暑さは今や殺人的です。本当に熱中症で亡くなる人が毎年後を絶たず、ギラギラと照りつける夏の太陽は今や脅威でもあるというのが世界的な認識です。
太陽光パネルを屋上に取り付けていると太陽光を吸収してくれるので、屋根からの熱が大幅に抑えられるというメリットが指摘されるようになりました。当初はオマケのようなメリットだったのですが、最近はそのメリットに着目をして室内環境改善や節電のために太陽光パネルを意識的に活用するという設置例が多くなっています。
そのひとつの典型的な事例をご紹介しましょう。千葉県松戸市にある保育園の事例で、ここでは屋上にある運動場に太陽光パネルの「屋根」を取り付けています。
敷地の関係上、この保育園は屋上に運動場を設置しています。屋上ということは言うまでもなく屋根がないので、夏の太陽が照りつけると園児たちが熱中症のリスクにさらされます。そのリスク軽減と売電収入という一石二鳥を狙う意味で太陽光パネルを設置、このたびそれが完成しました。
なお、この太陽光パネルで生み出された電力は全数を保育園内で使用するそうです。この保育園には日中時間しか園児がいないので、夜間の電力供給に対する問題がありません。全数を自家消費することでエネルギー問題への貢献、また園児たちへの環境教育にも役立つとして、素晴らしい取り組みだと思います。
このコラムの執筆専門家
- 石橋 大右
- (大阪府 / 住宅設備コーディネーター)
- 株式会社和上ホールディングス 代表取締役
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