ナポレオンの村 2 困難な老朽化マンションの耐震補強工事計画 - 老後の生活 - 専門家プロファイル

カウンセリングルーム エンパシィ 代表責任者
東京都
恋愛恐怖症・心の問題カウンセラー
070-6640-7990
※お電話の際は「"プロファイル"を見た」とお伝え下さい。

注目の専門家コラムランキングRSS

対象:老後・セカンドライフ

稲垣 史朗
稲垣 史朗
(店舗インテリアデザイナー)
吉野 充巨
(ファイナンシャルプランナー)

閲覧数順 2024年04月25日更新

専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

ナポレオンの村 2 困難な老朽化マンションの耐震補強工事計画

- good

  1. 人生・ライフスタイル
  2. 老後・セカンドライフ
  3. 老後の生活
恋愛心理 自己受容

ナポレオンの村このドラマは高齢化と人口減少により消滅寸前の限界集落を立て直そうと東京の西の果ての星河市・神楽村市役所農林商工課に赴任してきたスーパー公務員によって彼を取り巻く役所の面々、村人たちとの交流、そして村が生まれ変わっていく姿を描いたオリジナルドラマです。
この廃村間際の村を再生するお話と、私の住んでいる老朽化したマンションの状況が重なって見えるので、私の体験しているマンション再生計画のお話を書いています。


私が今住んでいる「マンションA」は老朽化、高齢化が進む全122世帯が暮らす、限界マンションです。

東京都の指示で耐震診断の結果危険と診断され、耐震補強工事をするよう指導されたにも関わらず、工事資金の調達の見込みが立たない窮地に追い込まれたお話までが前回でした。

なぜ工事資金の調達が出来ないか、改めて簡単に説明すると
「マンションA」は住民が住んでいる住居部分と、商店街がある店舗部分に所有権が分かれています。

その店舗部分の区分所有者であるS管理株式会社と言う会社が、マンション全体の管理もしていました。

そのS管理が、店舗部を違法に改造・増築してしまったため、違法建築を直さないと都や国からの工事補助金が得られないことになったのです。
そしてS管理は、ちゃんと直すと口では言いながら、最終的には資金が無いから直せないと言ってきたので、補助金無しで耐震補強工事をせざるを得ない状況になってしまったのです。
「耐震補強工事をせよ」と言うのは今のところ強制ではないのです。
ですがマンションの前の大通りが災害時緊急輸送道路と言う、緊急時に救急車や消防車、パトカー始め、支援物資運搬車やレスキュー車など、あらゆる重要車両が行き来するライフラインとなる道路に指定されているのです。

そういう重要な道路に面しているからこそ、都から特定建物として指定され、義務として耐震診断を行うことになったのです。

もしうちのマンションが一部でも崩れ、道路が遮断されてしまったらどうなるのでしょう?やはりほっておく訳には行かないものです。


しかも、「耐震強度に難あり」のマンションとステッカーが貼られるそうで、そうなったら、ただでさえ老朽化して資産価値が落ちているのに、もはや売ることも、人に貸したくても貸せる物件ではなくなってしまいます。

ちなみに不動産屋さんに賃貸にしたら家賃がいくら位になるか見積もってもらったところ、3LDのファミリー向けの部屋で、7万円にしかならないと言うことがわかりました。

しかも1戸あたり月々管理費が3万円と修繕積立金も3万円、計6万円も取られているのです。

7万円-6万円で、家賃収入が実質1万円です。
部屋を人に貸して、住んでいる自分はもっと安いアパートに入ろうと思っても、収入が1万円ではアパート代にもなりません。
そこから不動産屋さんに支払う仲介手数料も引かれることになります。

これでは、高齢者の住人が、亡くなってしまった後、ご家族に相続もしてもらえない「負の遺産」となりかねません。そのままスラム化してしまう可能性大です。

まず、工事の補助金が出ない元凶を作っているマンションの管理会社を訴える裁判を視野に入れなければなりません。そこで、管理会社をS管理から、他の管理会社に変えることから計画しました。

住居部の区分所有者として、店舗部の区分所有者を裁判で訴えるわけですから、マンションの安全を守ってくれるはずの管理を同じ会社に頼むわけにはいかないからです。

例えて言えば、家の家計を任せていた奥さんが、若い男と浮気でもして、家の貯金から内緒で大金を貢いでいたのがばれて、金を返せと夫が裁判で訴える様な時に、その奥さんに今までと同じように家のことを任せては置けないようなものです。本気で訴えるからには離婚してから、と言うわけです。




●管理会社変更計画
管理会社を変えると、今いる管理員も変わることにもなります。

うちのマンションは今時ぜいたくですが、自動ロックは無く、3人だけの管理員が毎日交代で、朝8時から翌日8時まで、1日24時間管理員が管理員室に常駐する安全対策を採っているマンションでした(深夜は仮眠しますが)。

実はこれも労働基準法違反だったのですね。
考えてみればそりゃそうですよね、一日24時間勤務なんですから。

他の新しい管理会社を選んで、見積もりをしてもらいましたが、今時の管理会社でその様な管理体制のシフトを採っている管理会社はありません。

もし無理にでもそれをするなら、1日3交代となり、現在の3倍の管理員の人件費がかかることになります。当然管理費も単純計算で3倍近くになり、月々およそ7.5万円!プラス修繕積立金3万円で計10.5万円。

どんな高級マンションじゃ!?まるで賃貸料じゃないですか!

全住民の5/6である100世帯くらいから賛成してもらわなければ決められません。
重要事項を変更する時は、管理規約にそう決められているのです。

24時間在中の管理体制を止め、自動ロックを導入するしかありませんでした。


しかし、高齢の住民は変化を嫌います。自動ロックなんかに変わったら、どんなことが起きるか不安なのです。管理員の顔ぶれが変わったら不安なんです。それに今まで仲良くしていた管理員を一旦クビにするわけですから、可愛そうという人情が沸きます。

住民の合意を得るのは大変でした。

●マンション内の出来事を新聞にして、何度も何度も現状を訴えかけました。

アンケートも取ってみなさんの意見を書いてもらいました。

新しい管理会社にプレゼンをしてもらい、どんな管理体制にして、サービスがどんな風に良くなるかアピールしてもらいました。

マンションでの暮らし方やルールなどを書いたガイドブックを作成し、管理費などの仕組みを理解してもらう努力をしました。

屋上で花火鑑賞会や餅つき大会や高齢者向けのお茶会など開いて、住民同士のコミュニケーションの場を設けました。


自動ロックになった場合、新聞配達や宅配便や、お弁当宅配サービスや、介護ヘルパーさんのマンション内への出入りをどうするか検討もしました。

自動ロックと言っても古いマンションですから、お客さんが来て、インターホンで自動的に鍵を開けるシステムなど付いていません。
暗証番号を教えておくか、センサーが出る小さいキーをかざすタイプのリモコンスイッチを使うか、玄関まで出迎えに行く必要があります。
そうして少しずつ住民の理解を得て、ようやく総会で管理会社の変更が決まり、自動ロックを取り付けることになったのです。


変わってみると、別に何の支障もありませんでした。

一度停電でドアが開かずに戸惑った人がいたくらいです。別に前からあった、内側からは鍵無しで開く裏口の非常ドアを開ければ外に出られるのです。
不便になった事が一つあります。
それは、今まで自宅玄関の合鍵を管理員室に預けておくことが出来たので、万一鍵を忘れた時でも管理員に頼めば、合鍵を貸してくれたのですが、最近の管理会社だと、合鍵を預かるのは保安責任上出来なくなったことです。

どこの管理会社でも合鍵を預かるサービスは無い様なのですね。
警備会社に預かってもらうことになりました。
だから鍵を家に忘れて外出して、帰ってきた時に家に家族がいなかったりした場合は、いちいち警備会社の人に鍵を持って来てもらわなければならなくなりました。
ようやく、店舗の区分所有者である元の管理会社と対等に協議をする立場になりましたが、一向にS管理の代表者は話し合いに現れようとしません。
本物か偽者か疑わしいような診断書を提出して、病気のため仕事が出来ませんからと話し合いを拒否して来たのです。

続く





もし少しでもお役に立てたようでしたら、応援ポチお願いいたします。


にほんブログ村


心理カウンセラー ブログランキングへ

カテゴリ このコラムの執筆専門家

(東京都 / 恋愛恐怖症・心の問題カウンセラー)
カウンセリングルーム エンパシィ 代表責任者

何より優しく共感を持って、あなたの味方になります

2021年公認心理師(国家資格)取得13年間で1万人以上の相談実績を基に、深く人を理解し心のもつれた糸を解きほぐします。恋愛が出来ない、自己否定感、人と接するのが怖い、夫婦間の亀裂など、人間関係全般、アスペルガーの方の社会適応などのご相談。

070-6640-7990
※お電話の際は「"プロファイル"を見た」とお伝え下さい。

カテゴリ 「恋愛心理」のコラム