- 清原 公明
- 株式会社建築アトリエ二十一 代表取締役
- 建築家
対象:住宅設計・構造
今回のプロジェクトは、昨年9月から年末にかけての築150年の民家のリフォームです。場所は東京から新幹線を乗り継いでの片道約6時間という山間の里です。
浴室はずっと釜風呂で、薪で炊いてました。遠赤外線効果抜群ですが高齢化にともない、水周りを含め、LDKをリフォームするという要望でした。天井を剥がしたら、昔土間と炊事場だった面影が歴史をしょって顕れました。何度も増改築を繰り返したそうで、昔(戦争中)は、屋根裏を利用して蚕も飼っていたそうです。
「すす」を吸い込んだ梁と土壁は、平成になってお色直しをしてもらい、あらたに設けた高窓からの新年の光を受けて、住人共々、うれしそうでした。
5m近くある勾配天井は、壁と同じシナ合板目透かし貼りで、床は、檜の無垢のフローリングです。
この現場に関わった、関係者の皆様、そして長期間、仮設の風呂と台所に、ご高齢にもかかわらず右往左往しながら、がんばってくれたクライアントに心より感謝いたします。