- 野平 史彦
- 株式会社野平都市建築研究所 代表取締役
- 千葉県
- 建築家
対象:住宅設計・構造
今回は、品確法における新壁量計算法について見てみましょう。
品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)で示された新壁量計算法では、基準法の壁量計算法における必要壁量を見直し、より実際に近い数値を採用しています。
これまでの壁量計算法では明確な評価基準のなかった雑壁についても、新たに条件設定をし、その条件を満たすものについては存在壁量として評価しています。
特筆すべきは壁量計算法で抜けていた床剛性についての評価です。
床にかかる剪断力を算出し、それに見合った剛性をもつ床を適宜配置することで、耐力壁に有効に力が伝えられることになります。
このように新壁量計算法では基準法の壁量計算法における弱点を巧く補うものとなっています。
しかし、建物仕様が「軽い」「重い」の2種類で選択しなければならない仕様規定のため、まだ実体にそぐわない部分が残されていると言えます。
では、どうすればいいのか?
次回は、これなら「安心・安全」がかなう構造計算法について、