- 臼井 優樹
- 株式会社ユザック 専務取締役 サポート事業部門長
- パーソナルコーチ
対象:人材育成
成果を上げるリーダーの部下は、やる気にあふれています。リーダ
ーが個人の業務にどんなに能力があっても、チームとして成果を出
していくのは難しい。
チームとして成果を出すには、部下を鼓舞する能力が不可欠です。
ゼネラルエレクトリック前CEOのジャック・ウェルチ氏は、同社のマネ
ージャー達にこう語っています。
あなた方が業務でどれほど優れていようと、他の社員をエナジャイズ
できない限り、ゼネラルエレクトリックではリーダーとして優れている
ことにはなりません。
優れたリーダーは、自分に課せられた業務の遂行能力のみならず、
部下をエナジャイズする、すなわちエネルギーを与え、職務を遂行
させる能力が必要です。
具体的にはどうするのか。
今回は、「期待を伝える」を紹介します。
・この企画は、君の分析力が鍵になる。
・○○さん、今年は売り上げ成績No.1を狙ってください!
・今でも優秀な君が、このスキルを身につけたら、会社は絶対離さないね!
・他の人が失敗しないための枠組みを作れるのは君しかいない。
など、優れたリーダーは、期待を伝えることで、やる気を引き出して
います。
特に、部下の予想を超えた上司からの期待がこめられている場合、
部下は、自分の可能性の広がりを感じることができます。
誰でも、思った以上の自分の可能性に気づけばうれしいものです。
まさに鼓舞され、やる気が出そうです。
ただし、新たな可能性をリーダーが提示するには、リーダーの洞察
力と、部下への信頼が必要不可欠です。
無理難題を提示すれば、プレッシャーとなるだけでなく、不適格であ
ることを自覚させるための策略と取られかねません。
リーダーが部下の能力、仕事に取り組む姿勢などを見つめて、部下
が受け入れることのできる期待を示したいものです。
また、部下への信頼なくして、期待の提示は難しいでしょう。信頼も
していないのに、やることだけを期待されては、部下は尊重されてい
ると感じることはなく、部品として扱われていると感じます。
心からの信頼を持って、期待を示しましょう。
部下のいきいきとした仕事への取り組みが、仕事の成果を左右しま
す。優れたリーダーは、部下のやる気を引き出し、いきいきと行動で
きるようにうまく期待を伝えているようです。
今日のポイント
「部下の想像を超える期待を伝えよう!優れたリーダーはやる気を引き出す!」
私も、尊敬するリーダーに「世の中の孤独なリーダーが臼井さんの
支えを待っていますよ。」と期待を示していただき、感動して全身が
ふるえ、やる気とエネルギーが溢れてくるのを感じたことがあります。
今もその言葉が力を与えてくれます。
みなさんは、部下にどんな期待を伝えますか?