- 石橋 大右
- 株式会社和上ホールディングス 代表取締役
- 大阪府
- 住宅設備コーディネーター
対象:住宅設備
- 松林 宏治
- (住宅設備コーディネーター)
- 松本 秀守
- (住宅設備コーディネーター)
太陽光発電は夜には発電しないことが大きなネックになっていましたがこれを解決するのが大容量蓄電池です。
実は太陽光発電があるのなら、蓄電池も設置すべきだという声は従来からありましたが、今までは住宅用の実用に供する規模のものがありませんでした。
今回、パナソニックが開発し、受注を開始した蓄電池は蓄電容量が5.6kWhという規模で、これなら一般住宅が夜間に必要とする電力をまかなうことができます。
その名は、創畜連携システムで、つまり電気を創りだす太陽光発電と、その電気を蓄電するシステムです。
このシステムの構成は、屋外に設置する、パワーステーションと呼ばれる装置と、屋内に設置する、リチウムイオン蓄電池です。
ちなみに、この新しい蓄電システムの導入効果を見ますと、例えば5.85kWhの太陽光発電システムを単独で利用した場合、住宅の電力自給率は37.2%とされていますが、この創畜連携システムを追加すると、電力自給率は一挙に63.5%まで高まるとのことです。
なお、同じシステムで規模が11.2kWhタイプを導入すると自給率は83.3%になるそうです。
つまり、日中の太陽光発電の電気だけを利用した場合は、住宅で消費する電力の37.2%であるのに対し、蓄電池に貯めた太陽光発電の電気を夜使用することで、消費する電力が63.5%、あるいは83.3%までアップするというわけです。
そうなると、今までのように夜間に電力会社から供給される、いわゆる買電の量を大幅に削減することができますし、夜間の停電などにも十分対処することができます。
報道によると、停電時に使用する電力が265Wの場合(100W電球2.65個分)、太陽光発電が稼働していなくても、約13時間は電力供給が可能とのことですから、この13時間を夕方の6時から翌朝の7時としますと、まるまる一夜はこのシステムで間に合うことになります。
太陽光発電を導入している、あるいはこれから導入するという場合には、この種の蓄電池システムも併せて設置するユーザーが増えるのではないでしょうか。
このコラムの執筆専門家
- 石橋 大右
- (大阪府 / 住宅設備コーディネーター)
- 株式会社和上ホールディングス 代表取締役
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