- 石橋 大右
- 株式会社和上ホールディングス 代表取締役
- 大阪府
- 住宅設備コーディネーター
対象:住宅設備
- 松林 宏治
- (住宅設備コーディネーター)
- 松本 秀守
- (住宅設備コーディネーター)
地下鉄は、通常地底を走りますが、稀には駅が地上に置かれる場合もあります。
ここで紹介するのは東京メトロの太陽光発電に関する話題で、地下鉄日比谷線の南千住駅で2015年2月に稼働を開始した太陽光発電システムのことです。
この駅は地上駅ですから駅舎の上には屋根があり、そこに出力80kW、年間発電量80,000kWhの太陽光発電システムを設置しました。
この電力は一般家庭23世帯分に相当しますが、この電気を駅構内のエスカレータ、エレベータ、照明や空調に利用するとのことです。
ちなみに、この太陽光発電は東京メトロとしてはその他の路線を含めて9番目であり、平成20年から導入を開始していて、今回の分を合せると発電量は1MWを超えるそうです。
1MW=1,000kWですから、一世帯で1日に8kWを消費すると仮定しますと、125世帯分になります。
これは地下鉄の地上駅の話ですから、地上を走る電車の駅舎に太陽光発電を設置すれば、その総電力量はさらに大きくなるでしょう。
次に本題からは少し離れますが、同じ東京メトロでの太陽光発電以外の取り組みとして、車両の回生電力の有効活用があります。回生電力とは、電車がブレーキをかけた時に発生する余剰電力で、これをそのまま捨ててしまうのはもったいないという発想から、余った回生電力を太陽光発電の電力同様に、駅構内の諸設備に回すのだそうです。その電力は1日に600kWhもあるとのことですから、驚きです。
こうして見てみますと、太陽光発電で電気を生産することはもちろんですが、電気の使いかた次第で無駄な電気を無くすことができることが証明されたと言えます。
この報道を見る限り、東京メトロは最初の太陽光発電導入を検証した結果、それが好結果をもたらしたので、次から次へと設置を進めたわけで、私たちが普段気づかないところで、太陽光発電が役に立っていることを紹介する次第です。
全国規模から見れば極めて微々たる話題かも知れませんが、太陽光発電関連のニュースとしては知っておきたいことです。
このコラムの執筆専門家
- 石橋 大右
- (大阪府 / 住宅設備コーディネーター)
- 株式会社和上ホールディングス 代表取締役
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