イタリア人はどんな家に住んでるの?  4 - 住宅イメージ - 専門家プロファイル

小林 裕美子
ストゥーディオ ステラ 一級建築士事務所 
東京都
建築家

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対象:住宅設計・構造

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イタリア人はどんな家に住んでるの?  4

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 不況で2軒の家を売却し、ミニマム住宅に引っ越したカップルの家



 彼等はミラノとローマに其々に200㎡以上の住宅を持っていましたが、不況でその

 2軒を売却して、60㎡のマンサルダに移り住みました。ミラノでは滅多に無い程の

 小住宅です。

 一人はかなり沢山の骨董品のコレクションがあり、もう一人は映画で有名女優が

 着用したドレスをコレクションしていて、二人の所持品は相当の量でした。

 二人で出版社を経営しているので蔵書も山程。来客が多いので大きな家具も沢山

 あって、この小さな家にはとても入り切りません。

 その為、二人は実に思い切って所持品を整理してシンプルな生活に転換しました。

 不要なものは全て処分し、大切なものは会社や実家の倉庫に保管しました

 家には彼等にとって必要不可欠な生活の為の物と、大好きな大きな数点の絵画、

 そして大切な沢山の友人達の為に客用寝室を確保しました。
 
 

 リビングから入り口ドアを見る


 この家はマンサルダ(屋根裏)なので、二つの寝室の天井は斜めに下っています。

 外壁から60~70cmの所迄は立って歩けない高さで、その部分に明り取りの天窓、

 ダブルベッド、作り付けのクローゼットを配して、デッドスペースを使い切っています。

 整理して少なくなった殆ど全ての所持品はこの寝室に収納しています。

 彼らはミニマムに縮小した生活の為に生じた不自由は、びっくりする程の忍耐力で

 サラッと流し切りました。

 ここに住み替える事によって彼等の人生もシンプルに割り切れた様子で、二人共以前

 よりすっきりとした表情で楽しく美しく暮しています。

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