- 伊東 なおみ
- ILSランゲージスクール 英語講師および日本語教師
- 東京都
- 英語講師および日本語教師
対象:英語
Hello everyone!
日に日に寒さが増して行きますね。
さて、以前「日本語の助詞」について書きましたが、英語の前置詞と比較してお話をしました。
この日本語の助詞ですが、使う時の感覚は、英語ネイティブの人が冠詞(a/an/the)を使う時の感覚にもよく似ているな、と思います。
ですので、今日は冠詞を使うときの英語ネイティブと日本語ネイティブとの感覚の違いを見て行きたいと思います。
以下は、その先日のブログの一部です。ちょっとだけ振り返ってみます:
「カードはこの中に~」と「カードはこの中で~」の二つの文を聞いただけで、「~」に来る動詞の予測がある程度つきますが、外国人の方は、「に」と「で」だけでは判断が難しいのです。
aやtheを使うとき、私たち日本語ネイティブは、まずはaやtheの後に続く名詞が特定物なのか、不特定物なのかを考えて話すことが多いと思います。
たとえば、日本語ネイティブが「私は山に行きました」と友達に英語で伝える時、頭の中は、、、
◆I went to .....(山へ行ったことを友達に話すのは初めてだし、友達はどの山へ行くかも知らないので、不特定の山になるから"a"を使ったほうが良いのかな。だから、、、)
a mountain.
あるいは、
◆I went to ..... (山へ行ったことやどの山へ行ったかも友達はすでに知っているので、特定された山になるから"the"を使ったほうが良いのかな。だから、、、)
the mountain.
このように、日本語ネイティブの人なら、まずは冠詞(aやtheのこと)をつける名詞が特定物か不特定物かを考えることが多いと思います。
ですが、英語ネイティブの頭の中は、、、
◆I went to a ..... (あれ?どこへ行ったんだっけ?川じゃなくて海じゃなくて、、、そうだ!山だった!)
mountain.
あるいは、
◆I went to the ..... (あの~、その~、あれだよ、あれ、あそこあそこ、そうそう、山、山!)
mountain.
このような感じで、名詞の"mountain"よりも、"a"や"the"が先にありきなのです。
すでに知っているかどうか、特定されているかどうか、それが前提となって、名詞は跡付けしているだけなのです。
"a"や"the"が先にありきという意味では、始めにも触れましたが、日本語の助詞の感覚とちょっとだけ似ていますよね!
こんな冠詞の考え方の違いからしても、やはり英語と日本語は遠い言語です。
語学は一日にして成らず、毎日一緒に少しずつがんばりましょう