- 藍原 節文
- 株式会社ファースト・シンボリー 代表取締役
- 経営コンサルタント
対象:経営コンサルティング
- 戸村 智憲
- (経営コンサルタント ジャーナリスト 講師)
- 荒井 信雄
- (起業コンサルタント)
分析をどのように実施していったのかに関して、お話したいと思います。
復習の意味で、
【弊社での顧客管理分析導入前の状態】
当然、アンケートや名刺交換などによる顧客情報の取得は実施しておらず、
マーケティング的な視点からの店舗分析ができていない状態であった。
お客様が
どのエリアから来ていて
どういった顧客層が多くて
誰と来店することが多く
どういったきっかけで来店しているのか
新規顧客が多いのか既存顧客が多いのか
などの情報に関しては、感覚値でしか把握していなかった。
立地に関しては、最寄の駅から歩いて10分前後のところにあり、やや繁華街
からは離れている状態。実施している販促は、ぐるなびへの掲載と店舗で
作成した簡単なチラシを配布している程度。
店前には、簡易的な看板などが立てられている状態であった。
この店舗に関しては、全く顧客情報を取得できていませんでしたので、
まずは3ヶ月間、顧客情報を徹底して収集することからスタートしました。
顧客情報収集に関しては、
■アンケートによる顧客情報の収集
■ポイントカード・会員カードによる顧客情報の収集
■名刺交換による顧客情報の収集
■割引券による顧客情報の収集
等が考えられますが、この店舗に関しては、アンケートによる顧客情報の
収集からスタートし、のちに、名刺交換による顧客情報の収集を実施しま
した。
ここでアンケート取得による顧客情報の収集ですが、店長やスタッフの皆様
に徹底してお話したのが
「アンケート取得ができないということは、それだけお客様が満足のいく
接客ができていないということ。最低でも、来店客数の50%以上はアンケート
取得を実施してください」 ということ。
その結果、初月に関しては、慣れていない部分もあり、アンケート取得率
34%でしたが、2ヶ月目以降は徐々に慣れてきて、2ヶ月目48%、3ヶ月目54%
の取得となりました。
この時点で、顧客情報は1,000件以上集まり、顧客特性をしっかりと分析できる
ようになりました。
顧客情報収集にあたって重要なのは、「とる」という意識。そして「とる」
ためには何をしなければいけないのかを具体的に考える、もしくは指示を
出すこと。
アンケートをとることが目的ではなく、アンケートをとることで顧客の自分達
の接客に対する評価を聞くのが目的です。その点を間違わなければ、しっかりと
アンケート取得が出来ることでしょう。
次回は取得した顧客情報の分析結果に関して、コメントを加えていきたいと
思います。