第3章:プレイスの健康状態を調べよう
⑤あなたの店は見えません・・・「見えない」とは「存在しない」と同じこと
「うわ~この店は横から見ると全然見えないなあ~。店頭の通路から少し離れると、看板だけではなく店そのものが見えないよ。これじゃあ、ここに店が無いのと同じだな。」
あるレストランチェーンの出店調査部長は、あるショッピングセンターへの新規物件を紹介され、現地を視察したときに、思わずため息をつきながらつぶやきました。(写真は、この物件とは無関係です。)
昨日、「2階に突き出し看板を設置しても、歩行者の視線に合わなければ、看板は見えない。」と言うお話をしました。今日は、店そのものが見えないというお話しです。
街なかの通りや、ショッピングセンターの通路、そして車の通る道路、その全てに当てはまることなのですが、以外と気がついていないひとが多いのが、「インカーブの視認性」です。
「インカーブ」とは、自分の店の方に道が曲がっている状態を指します。もしも、店が向かい側にあったら「アウトカーブ」と言います。カーブしている道は同じでも、店の立つ位置によって、表現が違うのです。冒頭の写真で言うと、このカーブしている通路の左側にある店にとっては、この通路は「アウトカーブ」、右側にある店にとっては「インカーブ」と言うのです。

さて、この曲がった道・・・どちらにある店の方が視認性が良いでしょうか?
はい、一目瞭然ですよね。そうです、左側です。アウトカーブは視認性が良いのです。
通路の右側の店(奥の方の店)は看板が見えませんよね。インカーブの位置にある店は、右手前の店のようにかなり近づかない限り、壁面看板や店そのものが見えないのです。
郊外の車道脇に立っている独立店舗も同じことです。左側に緩やかにカーブしている道路の左側に店があったとしたら、直前にならないと店が見えません。インカーブだとドライブインやドライブスルーの場合、あっという間に入口を通り過ぎてしまうのです。間違いなく売上げは苦戦しますよね。
実は、世の店長は、あまりにもこの「インカーブの視認性」のことを知らなさすぎるのです。
「店や看板が見えないと言うことは、そこに店が無いのと同じこと。」
認知度と同様に、視認性についての「店長」の認識と、「潜在顧客」の行動は、ビックリするくらいかけ離れています。また、店舗のファサード(店舗正面の顔)を設計デザインする時に、正面ばかり気にする設計者や経営者が非常に多いのです。もちろん正面の顔はとても大切です。しかし、横顔、つまり側面から見た店の視認性をもっと気にして欲しいのです。だって、お客様は、たいていの場合、横から来るのですよ。正面を見るのは、道路の反対側からがほとんどなんですからね。むしろ、横顔の方が大切なんです。
この「横顔の大切さ」をよく理解しているチェーン店の代表が、「マクドナルド」と「とんかつ新宿さぼてん」です。彼らは、実によく側面から、そして目の高さでの看板視認性を考えています。是非とも彼らに店を観察してみて下さい。側面視認性について実によく工夫されていますよ。
大切なことなのでもう一度言いますね。
「店や看板が見えないと言うことは、そこに店が無いのと同じこと。」
是非とも、自分の店を横から見てみて下さい。看板は、全部はっきりと見えますか?
もしも、ショッピングセンターなどで看板規制があるのなら、ショーケース側面や内壁を活用してみましょう。必ず、店名を目立たせる方法は見つかります。さあ、チェック&チャレンジしましょう!
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