そうだ「お店の健康診断」をしよう:その25立地と来店動機の関係を理解しよう - 人材育成全般 - 専門家プロファイル

松下 雅憲
株式会社PEOPLE&PLACE(ピープルアンドプレイス) 代表取締役
東京都
店長育成・販売促進ナビゲーター

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対象:人材育成

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そうだ「お店の健康診断」をしよう:その25立地と来店動機の関係を理解しよう

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第3章:プレイスの健康状態を調べよう

③立地と来店動機の関係を理解しよう・・・刺激なくして来店なし


「うちの店は、立地が悪いからこれ以上売上を伸ばすなんて無理ですね・・・もう、閉店するしかないですかね・・・」

あるカフェの社長はため息をつきました。
この店は、乗降客の多い駅高架下の商業施設にあるものの、メインの人通りからは一番離れている端っこにあるので、人通りはほとんどなく、2年前のオープン当初からずっと苦戦が続いていました。

カフェのような「客単価の低い業態」では、「機会来店」を増やして客数を増やすことで売上げを獲得すると言うのが定石です。その流れは下記のようになります。

1)「あ、こんなところにカフェがある。ちょっとお茶して行こう。」
2)コーヒー1杯ご注文・・・300円
3)30分くらいで「ありがとうございました。またおこし下さいませ。」
4)「便利なところにあるんだな。また今度利用しよう。」

このようにカフェでは、「機会来店」+「新規客獲得」+「低客単価」+「高回転率」+「来店頻度アップ」の組合せが基本です。そのためには、何よりも「便利な場所で」「目立ち」その結果「よく知られている」ことが必要なのです。つまり、

便利な場所・・・・1000%~Aロケーション(十分なポテンシャルは必須です)にある
目立つ・・・・看板や店舗の視認性が高い
よく知られている・・・・認知度が高い(場所と視認性による結果)

補足するとこうなります。客数を稼いで売上を上げなくてはならない、「低客単価ビジネス」は「その場で利用判断を下す=機会来店」のお客様を獲得して客席回転率を向上しなくては客数を増やすことは出来ません。そして、こう言う場所にあるからこそ、「まだ利用されていないお客様候補」にも認知されて、「新規客」として来店して頂けるのです。

ところが、冒頭のカフェの立地は、Cロケーション。彼らが生き残って行くには、「客数」か「客単価」のどちらか、もしくは両方を増やさねばならないのです。

まずは、客数を増やすことを考えよう


よくありがちなのは、「今来店されているお客様のひとり当たりの客単価を増やそう」と言う発想です。
ハッキリ言いますが、これは極めて危険です。客単価を増やすには、「商品単価を上げる」「購入点数を増やす」「同伴者数を増やす」の3つしかありません。そして、忘れてはならないのは「客単価に見合うバリュー(価値)の提供」が必要なのです。単純に商品を値上げするだけではなく、それに見合った「商品力」「接客力」「内装BGMなどの空間力」も同時に向上しなくては、「期待と満足」のバランスが崩れて、次回の選択肢から除外されることになるのです。いわゆる「失客」ですね。
客単価を上げるには、それ相当の投資が伴うのです。しかも、かなり高額な投資が必要になるのです。
業態にもよりますが、まずは「客数」を増やす作戦を最初にやってみるのが大原則です。

「機会来店客」を増やすのも「目的来店客」を増やすのも「刺激」が必要


Cロケーションの店で「機会来店客」を増やすには、手をこまねいていてはいけません。
何しろ、店の前には人通りがないのです。いくら近くに大きな駅があっても、目の前を通るひと以外はこの店のことは知りません。もしご存じでも、看板を見つけないと「思い出せない」のです。ならば、「まだ知らない人に知って頂くには?」「一度でも利用された方に思い出して頂くには?」何をすれば良いのでしょうか?
ここまで来れば、「何が必要か?」見えてきますよね。

もちろん、Cロケーションの店で「目的来店客(自宅や勤め先にいるときから『あの店に行こう』と決めているお客様)」を増やす方法もあります。
これには、「『良い記憶か良い想像』を元に『良い期待』を抱かせること」で実現可能です。
その方法は、過去にその店で非常に良い体験をしたことを思い出すか、そう言う体験を期待させるような広告などで興味を持たせ、強い期待感を感じさせることが最初のアプローチです。この刺激が、「商圏」まで維持されるか、もう一度商圏内で刺激を受けるかで、来店していたける可能性が高くなるのです。

いずれにせよ、「店舗体験」「想起刺激」「直前刺激」が、客数を増やすためには必要だと言うことです。
しかし、冒頭のカフェのオーナーは、自店舗の商品や接客に自信があったことも有り、店外での刺激をほとんどしていなかったのです。残念ながら、ひとは「忘れる動物」です。素晴らしい体験をしたとしても、「忘れる」のです。たとえ、自宅で「今日はあの店に行こう」と決めていても、現地で別の刺激に影響されて他の店に行ってしまうことがあるのです。

「お店の健康診断」では、「立地」を評価した後は、「来店されたお客様」に「いつ」「どこで」どの様なきっかけ」「どの様な決め手」で利用を決断したのか?をお伺いします。それは、「機会来店」「目的来店」のお客様が、どれくらいの割合でいるのか?いつどこで何で店のことを知ったのか?を知りたいからなのです。
それを知ることが出来れば、「いつ」「どこで」「だれに」「何を」すれば「来店決断のための刺激」として、何を行えば良いのかがわかりますね。

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