今日はJTBの戦略的な取り組みについてのお話です。
JTBが富裕層向け高額旅行商品を全国販売します。
http://job.nikkei.co.jp/2009/contents/news/inews/nt21auto020/NIRKDB20080814NKM0252.html
燃料コストの増加に伴う海外旅行者数の減少や、若者世代の海外旅行そのものに対する興味の低下など、旅行業界にとって、環境変化は厳しい方向にあることは間違いありません。
その上、今やインターネットでの情報収集やホテル予約などが個人でも簡単にできる時代です。
旅行業界としては、富裕層向けの高額旅行商品をビジネスとして伸ばしていくことは必然の流れとも言えます。
15%の企画料を受け取ることで、顧客の要望に対するオーダーメード型の旅行を作り上げていく。現地でのサービスレベル向上のために「プラチナカスタマーリーダー」という特別職を設置する。
JTBのこのビジネスに対する本気度が伝わってきます。
・ターゲット顧客を明確にして、顧客の単価を上げるための取り組みを徹底して行っていく
・銀座という富裕層にとってイメージしやすい場所でサービスを開始することで、ブランドイメージ構築とリスクの減少を図っていく
・銀座での実績を踏まえ、顧客のニーズの高まりを受けて、全国展開を図っていく
顧客の単価をあげることについてのこの戦略的な取り組み。
業種を問わず、日本の中堅・中小・ベンチャー企業にとって参考にしたい事例です。
横浜で働く中小企業診断士長谷川進のブログ
このコラムの執筆専門家

- 長谷川 進
- (神奈川県 / 経営コンサルタント)
新規事業成功の鍵は、リスクヘッジを考えた事業戦略策定にあり
日本アイ・ビー・エム在籍時の15年間に多数のITプロジェクトに参画しました。その経験から、「新規事業が失敗する場合の多くは、構想段階に問題がある」と考え、リスクヘッジを根底においた事業戦略の策定、プランニングを行っております。
080-5450-9751
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