ここの所のテーマに引き続き、今回も「人間のエネルギーの源になっているものは、何なのか?」というお話しです。《゚Д゚》???
人間の行動の源には "欲" というものがあります。
その欲というものにも色々な種類がありますが、その中でも多くの人間が強烈に持つものの一つに、他者から認めてもらいたいと強く望む「承認欲」というものがあります。
人はこの承認欲を満たしたいが為に、人や社会から認めてもらえる栄光、所謂世間一般から賞賛される "成功" というものを求め、そこに向かって物凄くエネルギーを使い、努力をするものですね。
つまり、その強烈な欲心が物凄いエネルギーの一つになっている訳です。《゚Д゚》!!
(何をもって "成功" と言うのかは、その方の価値観により様々ですが・・・)
何かを始めるキッカケが、そういう所から始まったという方もきっと多い事でしょう。
又、最初はただ単純に純粋に「好き」が動機だった方でも、段々上達するに従い、そういう他人からの承認欲を強く持つ様になられる方もいらっしゃる事でしょう。
まぁ、バレエダンサーなどという者の大半も、そういう欲が大変強い方々の集まりと言っても過言ではないかもしれません。(笑)
けれど人間には、何かをする為の別の種類の動機が、実はもう一つ存在するのです。《゚Д゚》!?
承認欲が全く無い人間など「存在しない」と言い切っても過言ではありませんが、このもう一つの動機と言えるものに関しては、「持てる方」と「そうでない方」がいる様です。
それは何かと申しますと、誰の為でもない 「自分の "成長" の為に持つ欲 」 からの動機です。
人間にはそういう「成長して生きたいと思う向上心」という、 "意欲" という欲があるのです。
そしてこれは、「思考できる人間」という者にしか持てないものなのかもしれません。☆彡
「生きるエネルギーとは何から来るのか?」(欲と向上心の違い) ① ② のコラムでも、人間というものは絶えず成長して行かないと、充実感や充足感という真の幸せは味わえない様に生まれついているというお話しを致しました。《゚Д゚》☆彡
ですので一見、世間から羨ましがられる様な、自分の承認欲を満たしてくれる "成功" を手にされた方達の中にも、幸せや充実感が得られなくて空しさや寂しさを感じて生きていらっしゃる方がいらっしゃるのは、そういう事なのです。
"成功" したのに "空しさ" を感じてしまうのは、ご自分の中に、この "成長" が失われてしまっているという事なのだと思います。
そこに気づける繊細な感性と向上心のある方は、ご自分で人生のターニングポイントを感じ、それを打破したいとご自分から変化を起こしたりするという事も、良く有名人の成功者(!?)の方達の中にも、多くお見受けするではないですか?
それを見て「あんなに成功しているのに、何故!? 《゚Д゚》???」と不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、私にはその様に「何故、時に人間は変化を望むのか?」という理由が、とても良く理解できるのです。
"生きる" という事の中には、この様に「"成功" を望むか "成長" を望むか?」という選択があるのです。
それは、その人の人生の価値観やものの観方を大きく変え、時には運命をも大きく左右する様な、大きな原動力・根元力にもなるのだと思います。
承認欲のみを原動力にされる方の中には、「嘘をついても、人を欺いたり踏み台にしても、自分の欲しいものを手にしたい」という方もいらっしゃるとお見受け致しますが、
「成長」を原動力に持たれる方は、ご自分に嘘がつけなくなりますから、他人にも誠実です。
ですのでそういう方は、自分自身に対して、誇り高い人間になれるのです。
又、人から抜きん出る為の「成功」を生きる目的にされる方は、人と絶えず競争して行かなければなりませんが、
「成長」を望まれる方というのは、もし競争するとしてもそれは他者ではなく、絶えず "過去の自分とだけ" になりますので、人に嫉妬する事も、人と比べて焦るという事もありません。
「成功」というものは、一体何を指すのでしょう?
そして「成功」の基準とは一体何なのでしょう?
もし「成功」というものが、本当に素晴らしいものになる時は、ご自分の「承認欲」だけでは無い、高い精神性から生まれた時ではないかと私は思います。
それは、人様に喜ばれる様な志=奉仕の精神から生まれたものを言うのではないでしょうか?
その根っこを持つものだけが "本物の成功者" として、時代を超えて人々の心に深く刻まれて残って行くのでしょう。 ☆_(_♔_)_☆
今の日本の教育(子供たちへの勉強や稽古事のさせ方)を見ていると、この承認欲だけを満たす様な目的・目標ばかりを持たせている様に思えて仕方がありません。
もし、そういうものだけを生きる目的にしてしまうと、人間は精神を病んで来るのです。
でももし、ご自身の「成長」というものを生きる指針と目的にするならば、そこには成功や失敗というものは無く、只「学び」というものがあるだけなので、世間や周りに振り回される事の無い自分というものを持てます。
その様に自分の基準を、自分の中に持つ事ができるのです。
そういう方は、"心を病む" という事がありません。《゚Д゚》☆彡
皆様の心は、健康ですか?
そしてご自分を尊敬されていらっしゃいますか? (^^✿
(雲の表情で、空のイメージは毎日変わっていますね♫)
このコラムの執筆専門家
- 大園 エリカ
- (東京都 / クラシックバレエ教師・振付家)
- 舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ
natural & elegance
長年プリマとして国内外で活躍。現役引退後は後進の指導とバレエ作品の振付けに専念。バレエ衣裳や頭飾りを作り続けて得たセンスを生かし、自由な発想でのオリジナルデザインの洋服や小物等を作る事と読書が趣味。著書に「人生の奥行き」(文芸社) 2003年