- 沼田 順
- Office JUN 代表
- 兵庫県
- ファイナンシャルプランナー
対象:住宅資金・住宅ローン
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
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銀行の中では数少ない、翌月の適用金利を今月に発表しているソニー銀行ですが、3月は固定金利が全て上昇しました。
まず変動金利ですが、これは日銀が「量的・質的金融緩和」を継続していることや、日本の短期金融市場が安定しているため、横ばいとなりました。変動金利の横ばいは、3月の他行の金利でも同様だと思います。
なお、ソニー銀行は返済額を5年間一定とし、その一定の金額の範囲内で、元本、利息の定期的な見直しを行う「5年ルール」や、5年後に返済額を見直す際に、前回返済額の125%を上限とする「125%ルール」の不採用により、適用利率が急激に上昇した局面においては、返済額が大幅に増える可能性があります。
ソニー銀行や新生銀行の変動金利を選択する際は、上記の仕組みの適用がないことを、よく理解しておくことが大切です。
一方の固定金利ですが、中心となる固定10年は前月比0.127%上昇の1.150%、20年超の最長期間は前月比0.228%上昇の1.941%となっています。(新規で自己資金が10%以上の場合)
ソニー銀行の資金調達時期にあたる、1月下旬から2月上旬にかけては、日本の長期金利が0.2%台後半~0.3%台前半で推移したことが要因と考えられます。
今後の見通しですが、変動金利はしばらく据え置きとして、長期固定金利は方向感の定まらない展開となりそうです。
1月20日に長期金利(10年物国債の利回り)としては、過去最低の0.195%を付けた後は、行き過ぎの反動といった感じで相場の方向感が定まらず、変動率(ボラティリティ)が大きい相場展開となっています。
変動率の大きい相場というのは、市場参加者の予想が定まらないことを表しており、この相場展開はもうしばらく続く見込みです。
現在の所は、新規の国債入札が順調にいけば問題ないものの、不調に終わると行き過ぎた相場の修正から国債が売られ、長期金利が上昇する展開となっています。
当面の目処としては、0.3%台が中心レンジになると考えられますが、長期債の入札が不調に終わるなど悪材料が重なった場合は0.4%台を試す展開も考えられます。
これを受けて、3月の他行の長期固定金利は、横ばいか多少上昇する可能性が高いと考えています。
沼田 順(1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)
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