- 小林 裕美子
- ストゥーディオ ステラ 一級建築士事務所
- 東京都
- 建築家
対象:住宅設計・構造
「家事楽・住楽 3」 「導線」とは家の中でいろいろな仕事をするのにどう動くかと言うことです。 家事だけで無く、生活する上で無駄のない動きになるように、あらかじめ計画して 部屋を配置しましょう。 これからがパズルのような話になりますが、導線計画をしっかりすれば、家事は 楽になり、家の住み心地も格段に良くなります。頑張って導線を考えてみましょう。
家事の中で頻繁に行ってしかも大変なのは、 布団や洗濯物を「干す」と言う動作です。 特に布団干しは、重いしかさばるし大変。 だから、寝室からの最小限の移動で布団を 干せるバルコニーやテラス、または窓などを 確保することは、快適な睡眠をとるために 是非とも必要です。 同じ場所に洗濯物も干せればなお良いと思いますが、 洗濯物の方が布団よりも運びやすい事を考えると、先ずは布団干しを優先させた方が良いでしょう。 洗濯場所は当然洋服を脱ぐ場所、つまりバスルームに近い方が便利ですので、 布団干し場所として確保した場所が洗濯機から遠過ぎる場合は、これとは別に 洗濯機の近くに洗濯物干し場所を作ることも考えた方が良さそうです。 どんよりした冬場に備えて、室内に洗濯物を干せる場所を想定することも大切です。 それも、出来るだけ普段生活の中で頻繁に通る場所ではなく、生活の邪魔にならなくて しかも洗濯機から近い場所に確保したいものです。 同じ様に、他の家事も導線から考えてみましょう。 例えば水場の位置はとても重要です。庭の散水栓は庭の中の直ぐに散水しやすい場所に 設置したいですし、犬など飼っている場合は玄関近くに足を洗う場所を設置しましょう。 キッチンやバスなどの水場から遠い場所にも、掃除や洗面用にちょっとした水栓を設ければ、 家事をする時にも使えますから、無駄な移動が減ってとても便利です。 NO.6でも書きましたが、電気のスイッチやコンセントの位置もよく考えて設置しましょう。 電気をどこで点けてどこで消すか?一つのスイッチでどれとどれの照明や暖房が 点くか・・・等々考えてみましょう。あらかじめ考えるのが難しければ、これらは後で 変更する事がとても難しいものなので、美観を損ねない程度に沢山設置すれば、 いろいろな可能性が有って便利だと言うことも考えてみて下さい。 |
このコラムに類似したコラム
厨房ブロック積み 松永 隆文 - 建築家(2014/11/28 18:22)
50歳からは人生を楽しむ家づくり 7 小林 裕美子 - 建築家(2014/07/14 17:59)