今回のコラムですが、たまにはバレエ教師らしく(!?)クラシック バレエの話題から入らせて頂きましょう。(笑)(^^♪
私は若い頃に約10年間、東京の有名なバレエ団に所属して踊っておりました。
当時数え切れないほどの舞台を踏ませて頂いた中で、とても印象に残っている世界的な有名スターダンサーとバレエ団が共演した時の舞台のお話しを少し・・・。 (^^ ♫
バレエ通なら知らない人はいない世界的なスターダンサーに、ルドルフ・ヌレエフという方がおります。
彼は随分前に他界されておりますけれど、バレエ界に多大な影響を残された「バレエ界の帝王」と呼ばれた方でした。(彼に付いての詳しいプロフィールなどは、私がここであれこれ語るよりもウィキペディア(Wikipedia)などをご覧になって下さいませ。 _(_^_)_ )
その彼と、私が当時所属していたバレエ団が日本で共演する事になり、当時は大変な話題になりました。
【 その時の舞台の写真をご紹介 】
先頭で王子役を踊る男性が ルドルフ・ヌレエフです。
(ちなみに私は彼の向かって左奥、前から二列目で女官役を踊っています♫)
中央に彼。
(私は彼の向かって右側で、彼と手を繋いで♪ 踊っています。 私には大変懐かしい記憶が蘇る写真です♫)
☆ 大スターの貫禄!☆
(私は彼の向かって右奥で踊っています)
この時の彼との共演の舞台の演目は「白鳥の湖」全幕と「ジゼル」全幕で、東京以外に大阪・名古屋・福岡などでも踊らせて頂いた記憶があります。
当時の彼は50歳を越えていて、さすがに背中に少し老いを感じる部分はありましたが、皆に「あいつは怪物だ!」と言わしめるエネルギッシュな演技は顕在でした。《゚Д゚》☆彡
この様に一見とても華やかに見えるバレエダンサーですが、でも人の人生というものはどのお方にも光と陰があるという事は、あまり皆さん意識してお考えにはならないのではないでしょうか?
この世には因果のバランスという法則が働いています。
「死ぬ時はプラス・マイナス ゼロになって死ぬ」とも良く言われますね?
その表に見えるものが華やかであればあるほど、その裏ではそれと同じ分量の苦労や不幸などがワンセットになっているものなのです。(ですから大スターと呼ばれる方達は、孤独で不幸な亡くなり方をされる方も多いのです)
大スターだった彼も例外ではなく、特にその私生活ではあまり幸せとは言えない晩年だった様です。 (;_;)
所謂世の中で言う「栄光のスポットライトを浴びる事」と、「人として幸せか?」という事は、又別であるという事を、多くの大スターの人生を通して考えさせられる私でもあります。《゚Д゚》☆!!
このコラムの執筆専門家
- 大園 エリカ
- (東京都 / クラシックバレエ教師・振付家)
- 舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ
natural & elegance
長年プリマとして国内外で活躍。現役引退後は後進の指導とバレエ作品の振付けに専念。バレエ衣裳や頭飾りを作り続けて得たセンスを生かし、自由な発想でのオリジナルデザインの洋服や小物等を作る事と読書が趣味。著書に「人生の奥行き」(文芸社) 2003年