月次決算の重要性について - 会計・経理全般 - 専門家プロファイル

山本 憲宏
山本公認会計士事務所 所長
滋賀県
公認会計士
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月次決算の重要性について

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今日は月次決算の重要性について述べたいと思います。


 月次においてもなぜ売掛金や買掛金を計上しなければならないのでしょうか?
 なぜ、在庫を月次で洗い替える必要があるのでしょうか?
 なぜ、月次で減価償却費を計上する必要があるのでしょうか?


 それは期中においては会社の年度決算の利益を予想するために必要なことです。
 そして、売掛金や買掛金の増減のインパクトは、決算のために年一回期末に売掛金や買掛金の増減を洗い替えるよりも月次でしっかりと毎月末の売掛金や買掛金の残高を把握し、毎月の試算表に反映させることのほうが損益に与えるインパクトを予想することが可能なためです。

 また、在庫についても同様のことがいえます。
 それに、毎月の粗利率の変化をみることで、販売戦略や購買戦略の機敏な対応に結びつけることが出来ます。
 在庫を感覚で多寡の判断をするのではなく、しっかいとした金額で在庫金額を把握することで在庫管理への意識を会社全体に示すことにもなります。

 減価償却費については、まさしく年1度の計上だとあまりにも損益へのインパクトが大きいため、月次で減価償却を計上することで期末への決算へのインパクトをやわらげるということも一つの理由です。また、毎月年間の減価償却費を均等に計上することで、期末の会社決算の着地点を予想しやすいということが出来ます。
 この期末への着地点を予想するということから考えると、支給賞与を見込んで月次に賞与引当金として計上することも減価償却費と同じ意味合いがあります。
 支払の都度賞与引当金を計上するのではなく、賞与支給月に対する賞与を対象期間で振り分けることも大事になってくるといえます。

 期中は現金主義で会計処理を行い、期末だけ実現主義並びに発生主義に基づいた決算書をつくることは、期末予想を間違った方向性に導くことになりますので、月次でも実現主義及び発生主義に基づいた月次決算書の作成をしませんか?