こんな親が子どもを追い詰め不幸にする!恐怖の毒親タイプ3つ - 幼児と子供のマナー - 専門家プロファイル

平川 裕貴
株式会社リリパット 代表取締役社長
兵庫県
マナー講師

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対象:子供のお稽古

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こんな親が子どもを追い詰め不幸にする!恐怖の毒親タイプ3つ

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  1. 育児・教育
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上記のタイトルで記事を書きました。

この記事は10年以上前に書いた『ぼくの父さん三部作』というショートストーリーを記事化したものです。

ちょっと過激ですが、いい機会なので、ここに掲載します。

 

ぼくの父さん

ぼくの父さんは頭がいい。
いい高校からいい大学へ行き、いい会社に就職した。
会社でもやり手で通っている。 出世も早い。
ぼくの父さんは頭がいい。
何でもすぐ理解する。 何でもすぐ覚えられる。
議論しても誰にも負けない。

でも、ぼくは違う。 
ぼくはなかなか覚えられない。 なかなか理解できない。
だから父さんはぼくのやることがじれったくて仕方がない。
「こんなこともわからんのか!」
「いつまでモタモタやってるんだ!」
「なんだこの点数は!」
「そんなことでは一流高校には行けないじゃないか!」
「誰に似てそんなに馬鹿なんだお前は!」

ぼくの父さんは頭がいい。
でもぼくは違う。
だから父さんはいつもぼくを馬鹿にする。
馬鹿にしてなじる。 なじって、怒鳴る。

ぼくは何にも言えない。 口答えしたらまた怒鳴られる。
だから、いつも黙って聞いている。
それがまた父さんには腹立たしいらしい。
ぼくは、どうしたらいいかわからない。

今日もぼくはなじられた。
ぼくは一生懸命やっている。
でも、どうしようもない。 どうしようもない。 どうしようもない・・・

ぼくの前で父さんが横たわっている。
動かない。 床が赤いもので染まっている。
ぼくはもう父さんになじられることはないんだ。
永久に・・・

 

 

ぼくの父さん

ぼくの父さんはやさしい。
いつもニコニコしていてやさしいと、近所でも評判だ。
声を荒げるのを聞いたことがないと人は言う。
ぼくの父さんはやさしい。
ぼくが何をしてもニコニコ笑って見ていてくれる。
ぼくの欲しいものは何でも買ってくれる。

父さんはやさしいから、ぼくは父さんに叱られたことがない。
ぼくが、おもちゃが欲しいと泣けば
「よし、わかった」 と一番いいものを買ってくれる。
ぼくが、レストランで走り回っても、父さんはニコニコして見ている。
ぼくは、ウエイトレスさんとぶつかりそうになった時、父さんを見た。
父さんはやっぱりニコニコしてぼくを見ていた。
「ここで、走り回っても、人にぶつかってもいいんだ」 ぼくはそう思った。

ぼくは、何でも自分の思い通りにした。
それでも、父さんはいつもニコニコしていた。
ぼくが、バイクが欲しいと言ったら、父さんは一番いいバイクを買ってくれた。
ぼくは、それを乗り回した。 昼も夜も。

ある日、ぼくが、いつものように、夜中に思い切りエンジンをふかして走り回って帰ってきたら、父さんが玄関に立っていた。
ぼくが見たこともない恐い顔をして。
ぼくは無視した。 だって、ぼくのしたいようにしていいって教えてくれたのは父さんだから。
そんなことが、何日も何日も続いた。
父さんはだんだん痩せていって、顔が変わってきた。 
力づくでぼくを止めようとした。 でも、ぼくは無視した。 

今日もいつものように夜中に出かけようとした。
父さんが玄関でそれを止めようとした。 ぼくはやっぱりいつものように無視した。
ぼくは、頭に衝撃を感じた。 生温かいものが頭から流れた。
ぼくは倒れていく。
「なんでだよー? ぼくの好きなようにしていいって教えたのは父さんだろう・・・」

 

 

ぼくの父さん

ぼくの父さんは頑張り屋だ。
父さんの家は貧乏で、高校に行けなかった。
それでも自分で一生懸命勉強した。
ぼくの父さんは頑張り屋だ。
中卒でも、頑張っていろいろな資格を取った。
会社では中卒でただ一人課長になった。

ぼくの父さんは、いつもぼくに話す。
父さんは高校へ行けなくて苦労した。 お前は一流大学へ行けよ!
中卒だと、いくら仕事ができてもバカにされるんだ。 お前は一流大学へ行けよ!
金は父さんが一生懸命働いて出してやる。 有名塾へ行け。 
そして、一流大学へ行けよ!

ぼくが塾で、どれ位の成績か、父さんはいつも気にする。
試験でいい点数を取ると大喜びする。
試験の点数が悪いと、がっかりする。
ぼくは、父さんを喜ばせたい。

でも、ぼくは本当は高校にも大学にも行きたくない。
ぼくは、動物が好きだ。 だから、北海道へ行って牧場で働くのが夢だ。
毎日、広い牧場で動物の世話をしながら生活したい。 それがぼくの夢だ。
でも、ぼくは父さんには言えない。
だって、父さんの夢はぼくが一流大学へ行くことだから。

今日、塾の試験の結果が出た。 先生から言われた。
「こんな成績じゃ、お前の親の望む学校へは行けないな。 明日、お前の親に説明するからな」
「どうしよう・・・父さんきっとがっかりするだろうなあ。 そのために、父さん毎日必死で働いてくれているのに。 どうしよう・・・どうしよう・・・」

気がついたら、ぼくは駅にいた。 
特急電車がもうすぐ通過する。
「父さん、期待にそえなくてごめんなさい・・・」
ぼくの身体が宙に舞った。

 

 

子どもを持てば、誰しも良い親になりたいと思いますね。
子どものことを思い、時には厳しくし過ぎることもあるでしょう。
時には甘やかし過ぎかなと思うこともあるでしょう。
自分ができなかったことをさせてやりたいとも思いますね。
でも、それが、日常化し行き過ぎた時、最後に待っているのは悲劇かもしれません。

 

主人公は息子と父さんですが、これは、母と娘、母と息子、父と娘、夫と妻、そして教師と生徒、上司と部下、社長と社員など、力を持つ者と持たざる者すべての人間関係に当てはまると思っています。 そして、どこかで毎日繰り返されていると・・・

 

『こんな親が子どもを追い詰め不幸にする!恐怖の毒親タイプ3つ』

IT Mama の記事はこちら

http://itmama.jp/2014/06/27/61797/
ヤフーネタりかの記事はこちら
http://netallica.yahoo.co.jp/news/20140627-00061797-itmama

 

 

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