- 前田 紳詞
- 代表取締役
- ファイナンシャルプランナー
対象:お金と資産の運用
注目される環境関連投資
環境問題が洞爺湖サミットで重要課題になりました。
温暖化の原因とされる二酸化炭素の排出権規制や環境税、水資源の問題など、環境に対する関心は高まっています。
それに合わせて”環境関連”の名前の付いた投資信託も販売され人気があります。
私のところにもこれに関する相談がよくあります。
環境関連投資とは少し前からブームになっているSRI(社会的責任投資)のひとつです。
企業が環境や社会に対して社会貢献をどれだけしているかが基準になっていて、それが高い思われる企業に対して投資をする投資信託です。
日本国内のSRI関連の投資資産残高は2007年6月時点で約2740億円、世界全体では300兆円以上のSRI資産が運用されています。
これは今後の”将来性”と”社会貢献”という言葉に惹かれて多くの方が投資をしているからです。
個人的な意見としては、これは
一種の広告宣伝にすぎない。
と考えています。
企業が社会的責任を果たすのは当然
企業がなぜ存在するのかというと、
事業を通して社会への貢献を果たす
からです。
製造業であれば社会に役立つ製品を開発・製造し、販売業であれば消費者によい製品を最適な価格で提供します。サービス業であれば自社のサービスを提供して人々が快適に暮らせるようにします。
それが出来ず、”偽装”をしたり、”もうけ”のみを追求した企業はいずれ滅びていきます。
あらゆる企業は本業を通して社会への貢献を行っています。社会への貢献を忘れた企業は消費者から離れられ潰れていきます。
あらゆる企業が本来SRIを実施していると言ってよいでしょう。
SRIというのはあくまでイメージだけであり、この言葉を使うと金融商品が高い維持手数料(信託報酬手数料)でもよく売れるというのがあります。
個人投資家も”いいこと”に投資をしているというある種のステータスを感じます。
個人的な意見としては、投資自体が社会貢献の一環です。日経平均などのインデックスファンドを購入しても同じことだと考えます。その方が維持手数料(信託報酬手数料)も半分以下ぐらいですみます。
同様なことは地方自治体等が発行する”地方債”でも同様なものが最近よく見受けられます。
投資家はそういったイメージだけでなく、中身をよく吟味して流行とかに乗らないことが大事です。
あくまで投資の基本である”分散投資”を続けることが大切です。