バレリーナの姿勢 ① - 心・メンタルとダイエット - 専門家プロファイル

舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ
東京都
クラシックバレエ教師・振付家

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対象:ダイエット

佐久間 健一
佐久間 健一
(ボディメイクトレーナー)

閲覧数順 2024年04月17日更新

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バレリーナの姿勢 ①

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先日知り合いの方に「これからどんな話題をコラムに書いて欲しいですか?」とお伺いしましたら、


「年齢を重ねると段々姿勢が悪くなって行くのを自覚します。姿勢を良くする為に、常に意識し気を引き締めていれば良いのかもしれませんが、多分筋肉が落ちて来て猫背気味になっている様に感じます。

バレリーナの方の姿勢ってすごく良いですよね? もし簡単に家でできる背筋を鍛える様なストレッチが有ったら教えて下さい。あと、どこを気を付ければ綺麗な姿勢で歩けますか?」


とのリクエストを頂きました。




そうですね。バレリーナの方達は皆、背筋がピンとしてとても美しい方が多いですね。それはどこから来るかと言うと、身体の中に軸が一本縦にスッと入っている様な感覚から来るのですね。


バレエという舞踊は、足を180度開くという型(スタイル)が基礎になっているので、トレーニングを積む内に身体の表と裏を感じる様になり、自然に普段から背中に意識を持つ姿勢になるので、見た目が美しく綺麗になるのだと思います。(身体の裏側を感じる姿勢とでも言いますか・・・)


あとは身体の中心を使って動く事からですね。中心を使って動くと身体はとても合理的に動ける様になるので疲れないですし、そこに先ほどお伝えした背骨と背筋で支える軸があるので、身体から無駄な力が抜けてなで肩にもなりますから、首筋が長く綺麗に見えるのです。


身体の中心とは、良く言われるのが 「臍下三寸(おへそのちょっと下辺り)」 に在ると言われる丹田(たんでん)の事で、身体の内部に有るので手では触れない場所=感覚にあるものです。


ただこれは実際身体を鍛えて分かる感覚的なものですから、言葉でお伝えする事はちょっと難しいかもしれませんね。




よく解らないであろう理屈を四の五の言うより(笑)、姿勢を良くする実践方法をお伝えした方が良いと思いますので、それではまずは姿勢を良くする為に家でできる簡単なストレッチのご案内に参りましょう。


・・・と言っても私の学んで来たものは、あくまでバレエで培った自分の感覚=実践で得たものなので、その他専門的な事はここの「専門家プロファイル」様の中の、スポーツ専門のトレーナーの方とか各種インストラクターの方達から勉強されて下さる様にお願い致します。(笑)


普段の生活では、きっと皆さんはなかなかバレリーナの様に背中に意識を向ける事など無いのではないかと思いますし、又普段の日常生活では殆ど使わない、意識しない筋肉の場所がありますから、まずは背中に意識を向けられてストレッチをされれば良いかな~?と私的には思います。


ストレッチの種類は沢山ありますが、ここでは普通の方が気軽に行える簡単でシンプルなストレッチをご紹介させて頂きます。




①まずは立った姿勢で両手を頭の真上に突き上げます。(手の平を内に向けて太陽を仰ぐ様なイメージのものと、手先を内に絡めて両手の指を揃えて(この説明で分かりますかね?)トンガった形で伸ばすなどを。手のポジションでかなりストレッチした時の感覚が変わります。)


手を掲げる時は胸を張り、普段縮こまっている脇腹をできるだけ上に引っ張って伸ばしながら(=ここ重要ポイント)

顔は天井を見る様に見上げます。(5~10秒ほどキープ)


その時に同時に感じて欲しいのは、肩幅くらいに広げて立っている両足の膝の裏をしっかりと伸ばし、足の裏をしっかり床にグラウディングされている事と(上半身は木が天に向かって伸びて行く様なイメージ、腰から下は木の根が下に伸びて行く様なイメージをされて下さい)、先ほどお話しした丹田に意識を向ける事ですが、難しい様でしたらあまりこだわらず、身体を上下に引き離す感じで伸びをして下さい。


そのまま上に数秒間引っ張った後に、今度は脇腹が良く伸びる様にそのまま大きく左右ににストレッチを数回。(もしそれがキツい様でしたら、ラジオ体操第一の様に片手を腰に当て脇腹を伸ばしてもOKです)




②両手を横に広げたり、腕を根元からグルグル大きく回したりして、背中にある肩甲骨が刺激される様な腕のストレッチを自由にする。(その他、両手を胸の前に手の平を下に向けて並行に上げ、前90度から後ろへ90度と縦に大きく振り子の原理を利用して振り続ける。10回以上)




③今度は座って両足を前に揃えて前屈します。この時に気を付ける事は、決して勢いを付けて反動でやらない事。大事なのは刺激なので、筋を伸ばす時はゆっくりと呼吸を吐きながらが大切です。このストレッチのポイントは足の裏側の普段縮こまっている筋を伸ばす事なので、あくまでもマイペースで構いません。(膝の裏を伸ばす事が目的です)




④今度はうつぶせになって、そこから両手を床に着いてまずは上体を起こします。(腰の為にそのままの姿勢を暫くキープします。その時にお尻の力は抜くのがコツです)


その後にゆっくりと真上に向かって胸を反り、上半身を後ろに海老反りをします。この時に両足のつま先をおでこにドッキングさせる様にされても良いですし、キツかったら上半身だけ反り返るやり方でも構いません。理想は反った時に後ろの壁が見えるくらいに反る(!!)ですが、身体の固い方は決して無理をせず、いつも前屈みになっている上半身を修正する様な感じで、あくまでマイペースでおやりになって下さいね。


ちなみに私がこれをやる場合は、上体を後ろに反ったまま両手を(手の平を内に向けた状態で)天井に掲げて数秒間キープをプラスします。


これはとても背筋を鍛えるストレッチになりますが、普段鍛えている方でないとちょっと難しいかも?(きっと誰かに足首を床に抑えてもらったりしないと自力では無理な方が多いかもしれませんね)



・・・と、まだまだ色々ストレッチの種類はありますが、取り敢えずこれだけでも日々お続けになられると効果はあるのではないかと思います。


とにかくいつもの姿勢と反対の事をして、普段意識していない部分に刺激を与える感じが大事になります。又ご自身で独自のマイストレッチを考案されても楽しいかも?


どんなものでも日々の習慣にされる事が一番効果を生みます。

短い時間で構わないですから、ご自分のペースで日々コツコツとお続けになられる事をお勧め致します。(^^ゞ




(私が現役時代の写真♪ このポーズも丹田と背筋が支えになっています)



「白鳥の湖」第3幕より 黒鳥のグラン・パ・ド・ドゥより 

(パートナーはクロアチア・ザグレブ国立バレエ劇場 プリンシパルの ILIR KERNI 氏)




ちなみに、この黒鳥オディールと王子ジークフリートのペアの衣裳は共に私のデザイン・手作りしたもので、私のお気に入りの衣裳の一つでした♫ (^^♪




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(東京都 / クラシックバレエ教師・振付家)
舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ

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長年プリマとして国内外で活躍。現役引退後は後進の指導とバレエ作品の振付けに専念。バレエ衣裳や頭飾りを作り続けて得たセンスを生かし、自由な発想でのオリジナルデザインの洋服や小物等を作る事と読書が趣味。著書に「人生の奥行き」(文芸社) 2003年