- 松岡 在丸
- 松岡在丸とハウジング・ワールド
- 東京都
- 建築プロデューサー
対象:住宅設計・構造
日本人のライフスタイルが「モノ」重視になっている傾向を考えると、海外と日本の家づくりの根本的な違いがいっそう顕著になってきます。
家具は家と一体
先進国は書棚やデスク、リビングのテーブルやソファーまでもが家とセットの場合もあります。インテリアが家具もろとも統一されている、ということですね。
日本はほとんどの場合ががらんどう。自分で家具を調達しなければなりませんが、センスが良くないと家の内装とのバランスがイマイチとなり、素敵な家づくりになりません。
家具の大きさがイメージできない?
平面図に家具を表記することは稀です。広告チラシの平面図を見て、6畳とか8畳とか言われても、実際にソファーやベッドを入れてみて「こんなに狭かったのか」「イメージと違う」ということに気付かされます。
日本の家は、家具が無ければそれなりに広く使えますが、西洋風のライフスタイルを導入したことによって日本の家づくりは手狭になっているのが現状です。
ですから、家探しや家づくりの際には、家具の大きさが部屋を占める割合をシッカリと把握している必要があります。
できるだけ「モノ」を減らそう
家づくりに入る前に、家具やモノに頼らないライフスタイルの実現について見直してみることをお勧めします。「断捨離(だんしゃり)」という言葉も流行った時期がありますが、家づくりの観点でも、モノはできるだけ少ない方がいい。
あるご家庭は、タンスも本棚も椅子もない状態までモノを減らし、同時に衣類や本も整理・処分したそうです。大きな家具は掃除も不便で、モノがあふれると部屋も散らかりがち。
収納スペースをたくさん作って把握できなくなるまでモノを持つよりも、少ない収納スペースでやりくりできるだけの量にモノを減らした方が、モノよりも「人(ひと)重視」になり、家族のコミュニケーションもよくなっていきやすいもの。
実際には要らないモノを処分していくと、「無くても幸せに生活できる」と気付かされます。せっかくいい家を建てても魅力的に保てない理由の一つは、モノがあふれて家の中の居心地が悪くなることです。
さらにポイントについて述べている以下のリンクもご一読ください。
モノはもう要らない。そんな家をイメージしてみよう [via Housing World Corp.]
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