- 小林 裕美子
- ストゥーディオ ステラ 一級建築士事務所
- 東京都
- 建築家
対象:住宅設計・構造
さあ!いよいよ一番難しい本題に入りましょう。これが出来れば家はほぼ完成と言っても
過言では有りません。先ず、ご自分の人生がこの先10年だと仮定してみます。
これは本当の人生の長さのことではありませんが、凄い誤差があるとは言えません。
50歳過ぎたら10年刻みくらいで先の事を考えてみるのが現実的だと思いますし、
もしもっと若くても自分が本当にやりたい事を見極めるには、短いスパンの人生を想定するのが有効だからです。
そして次の問いに答えてみてください。 その10年の間に「誰と」「何を」やって暮らしたいですか?
それを想像して下さい。あなたの大切な人と一緒にあなた達が好きなことをして暮らすには、
どんな物が必要か考えてそれらを書き出して下さい。先ずは、あなた達のやりたい事が出来て、
それに必要な物を収納出来る家を作る事を目標に考えましょう。
この段階を考え易くする方法としては、「セカンドハウス」を建てるつもりにになって考えるのが有効です。
あなたはセカンドハウスにあらゆる機能を盛り込みたいとは考えないでしょう。
それより楽しく素敵に休暇を過ごす為に、むしろ余分なものは出来るだけ切り捨てるのではないでしょうか?
それと同じ考え方をご自宅にも採用してみましょう。
次に(これが一番大変なのですが!!)必要な物が決まったら、所持品の整理をします。
10年経ったらあなたは何歳ですか?あなたの所持品を見回して、ご自分に聞いてみて下さい。
「今から○○歳までの間にあなたは本当にこんなものが必要ですか?」と。
すぐに捨てましょうとは言いません。でも、必要なものと不要なものを、リストで暫定的に分けてみましょう。
そして、捨てられるものから少しづつでも捨てましょう。
努力して取捨選択して少しづつでも捨てていると、その内に捨てる事に慣れてきます。
そしてもっと明確に必要な物を厳選する目が出来てきて、もっと捨てられるようになります。
物が整理され始めた時には、あなたの10年間にやりたい事や必要なものがはっきりとしてくるでしょう。
その時点で、建築家やハウジングメーカーの設計者と家作りの話し合いを始めましょう。
このコラムに類似したコラム
児童健康福祉住宅を承ります 4 齋藤 進一 - 建築家(2021/07/27 00:24)
土間収納 村上 春奈 - 建築家(2019/06/07 11:58)
リビングとダイニングの間に造り付けた雑貨収納 野瀬 有紀子 - 一級建築士 インテリアコーディネーター(2017/07/29 12:23)
日曜日は、目黒川桜祭りへ行ってまいりました 野瀬 有紀子 - 一級建築士 インテリアコーディネーター(2017/04/11 16:08)
家族みんなで使う「ファミリークローゼット」―寝室と廊下、両方から使う収納― 小木野 貴光 - 建築家(2017/04/10 23:59)