- 田原 洋樹
- 株式会社オフィスたはら 代表取締役 人材育成コンサルタント
- 東京都
- 人材育成コンサルタント
対象:ビジネススキル
サッカー選手と野球選手、どちらが主体性を持っているか?
答えは断然、サッカー選手と言わざるを得ない。
これは、一度フィールドに出れば、ほとんど監督指揮官の声が届かず
結局、チームリーダー(キャプテン)を中心に行動を取るしか方法がない
サッカー選手と、1球ごとに、ベンチのサインを見て、監督の指示を仰ぐ
クセがついてしまっている野球選手の、プレースタイルの構造的な問題に
起因する。
サインプレーが魅力の一つという声も確かにある。
一球ごとに情勢が変わる中で、お互いのベンチがどのように動くか?
その戦略の駆け引きも確かに野球の面白みではある。
だが、選手自らが、主体的に考え、瞬時に自らの意思で行動する姿を
観る醍醐味もスポーツの魅力ではある。
サッカー選手の試合終了後のインタビューを聞くと、彼らの論理的思考力に感心することが多い。
試合を振り返り、課題を抽出し、次の戦いのプランニングをしていく。
ビジネススキル研修でもテーマとなる課題抽出・解決手法をしっかりと
身に付けていることに驚かせる。
これは、緊迫したゲーム中に、磨かれていくスキルと言えよう。
高校野球の指導方法も、最近は変化の兆しが見える。
選手が主体的に練習メニューを考え、試合の戦略を組み立てていく。
そのようなチームが甲子園出場を勝ち取ることも珍しくない時代となった。
昔のように、精神論を押し付け、カリスマ指導者のもとで、鍛え上げる
スタイルは時代遅れであると、ようやく野球界の関係者も気づき始めたのではないか?
人材育成のコンサルタントをしていると、企業の人事担当者から
主体性を持った人を育てたい、論理的思考力を養わせたいといった
要望を耳にするが、サッカー選手と野球選手のゲーム中の行動を
参考にすると、そのヒントが見えてくる。
株式会社オフィスたはら 人材育成コンサルタント 田原洋樹