- 辻畑 憲男
- 株式会社FPソリューション
- 東京都
- ファイナンシャルプランナー
-
03-3523-2855
対象:住宅資金・住宅ローン
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
最近、銀行や不動産会社、住宅メーカーなどの担当者が変動金利を勧めるケースが増えています。その理由は金利が一番低いからです。これは銀行はお金を貸すのが収益になり、不動産会社、住宅メーカーは売るのが収益になるので「現在の家賃と同じ」といううたい文句で金利が一番低いものを勧めてきます。それに対してほとんどの方があまりわからず、または住宅ローンが長期の契約であるにもかかわらず、目先のことしか考えずに「家賃と同じなら」と契約しています。皆さんは変動金利の仕組みについてご存知でしょうか。
変動金利は金利が低いときに選んでしまうとリスクが発生します。どんなリスクかというと金利上昇リスクです。変動金利は字のごとく金利が変動するということなのですが、変動の仕方に問題があります。どんな問題なのかを詳しくお話します。
変動金利は6ヶ月に1回金利が見直されます。そして、5年に1回返済額が見直されます。
そうすると今後金利が上昇していく場合には(A)のようになります。
(A)
1、毎月の返済額 10万円 元金 4万円 利息6万円 未払い利息0
2、毎月の返済額 10万円 元金3万円 利息 7万円 未払い利息 0
3、毎月の返済額 10万円 元金 2万円 利息 8万円 未払い利息 0
4、毎月の返済額 10万円 元金 1万円 利息 9万円 未払い利息 0
5、毎月の返済額 10万円 元金 0 利息10万円 未払い利息 0
6、毎月の返済額 10万円 元金 0 利息10万円 未払い利息1万円
7、毎月の返済額 10万円 元金0 利息10万円 未払い利息2万円
どうですか。リスクではありませんか。例えば金利が6ヶ月に1回上昇していった場合には元金と利息の割合が変わるのです。ということは幾ら返済しても残債が減らないということもありえるのです。また、一定の率以上になると未払い利息というものも発生します。
そうすると返済しても残債が増えることもあります。そして5年に1回残元金と未払い利息を足して返済額の再計算がされます。ただし、次の返済額については125%以上UPしません。これは借り手側にとっていいことだと思いますか。いいことではないのです。
例えば、本来ならば返済額が130%UPしなければならないところ125%に抑えるのですから5%分がまた貯まってくるということになります。ということは返済期間が決まっていますので期間の最後で残債が残ってしまう場合もあります。その場合には最後に一括返済になります。
5年ぐらいで返済可能な方はリスクではないのですが、ほとんどの方は住宅ローンを組む場合には長期の返済期間になりますので金利上昇リスクを背負うことになるのです。
住宅ローンを選ぶ時には、経済情勢を考え検討しないと失敗します。金利が低いからいいのではありません。現在のように市場金利が低い場合には長期の固定金利が基本になります。金利の固定期間を何年にするのかについては、家族構成や年収、繰上げ返済計画、完済計画により変わってきます。住宅購入は高い買い物です。よく考えてから購入しましょう。
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このコラムの執筆専門家
- 辻畑 憲男
- (東京都 / ファイナンシャルプランナー)
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