「またか」と思いつつも、この記事では、本部側敗訴という珍しいケースを伝えておりました。
よほどその本部には問題があったのでしょう。
しかし、よくみると判決理由の中に「通行量調査さえ本部は怠った」とあります。
他の判決理由の賛否については私の関知することではありませんが、この文面にはひじょうに驚かされました。
いつから「通行量調査は、フランチャイズチェーン本部の必須調査事項」になったのでしょう。
仮にそんなことはないにせよ、少なくとも、その元加盟店やその弁護士、そしてこの裁判官を含め多くの人が、まだまだ「通行量調査が不可欠」と思っていることがわかります。
確かにどんな調査であれ、開店前にいろいろ調査をすることは意味のあることです。
ですから、通行量調査も意味のないことではありません。ぜひとも行ってほしいことです。
しかし、「通行量調査が最も大事」とか「通行量調査を行わないのは怠慢である」となると話は別です。こうなると、「通行量調査さえ行っていれば、事前調査は事足りる」ということにも繋がりかねません。
思うに付け、なぜ「通行量=最も重要」という見方になってしまうのかということです。
どうして、裁判官も容易に納得してしまうほど、世間の常識として定着してしまうのか。
「通行量=繁盛を知る最良の目安」となってしまう原因がどこにあるのか。
この記事は、私の長年にわたる主張、つまり「通行量=立地指標の一つ」「通行量偏重は危険である」ということを、もっと明確にすべき時に来ていることを示していました。
そこで本稿では、通行量というものはどういうものであるか、しっかり説明しておこうと思います。
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