アベノミクスで成長戦略を模索している政府は、起業する人を増やすことで新たな事業創出を目標に掲げています。成功、失敗は別にして、起業する人の初期投資が、経済の活性化や雇用を生むことは確かです。ただ、これは政府の論理であって、起業する側から言わせてもらうと、失敗するための投資などはあり得ません。
バブル期に起業が多いのは当然のことで、経済成長が続いていますから、起業して社会が受け入れてくれる余地は大きいです。逆に、12年のように経済のパイが小さいときは、起業する人と既存企業とが小さなパイを奪い合うことになります。常識的に考えますと、既存企業から新規の会社がお客さんを奪うのは難しいです。
これは、日本経済の大きなパイを想定したマクロ経済の話です。地域のミクロ経済で考えますと、出店する土地によっては人口が増え、成長の続いている地域があります。既存企業が倒産して、顧客はいるのに供給する会社のない地域もあります。こればかりは、国のマクロ情報を信用するより、自分の目で見て歩くしかないです。
もし起業を希望するなら、中小企業白書のマクロ情報より、自分のビジネス勘を研ぎ澄ますことの方が大事です。起業を成功させるには、周辺住民の必要性からはじめる起業は間違いがないです。リスクを取らないことで有名な官僚が、起業リスクを取る人が少ないことを文章にするとは、何とも不可思議な気分にさせられます。
このコラムに類似したコラム
「成功者のパターンとは」 松井 千恵美 - インストラクター養成/起業コンサルタント(2019/06/22 23:56)
準備不足による起業の失敗は後を引きます 中山おさひろ - 起業コンサルタント(2014/04/22 20:49)
最強の営業ツール、営業の切り札 中山おさひろ - 起業コンサルタント(2014/03/11 20:40)
起業アイデアを生むための努力をするなら 中山おさひろ - 起業コンサルタント(2014/03/07 20:48)
いじめ社会が起業に大きな影響を与えてる 中山おさひろ - 起業コンサルタント(2014/03/02 20:29)