「どっちが得か、よーく考えてみよう」 - 広報・PR・IR全般 - 専門家プロファイル

中村 英俊
株式会社第一広報パートナーズ 代表取締役 広報コンサルタント
東京都
広報コンサルタント

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閲覧数順 2017年02月22日更新

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「どっちが得か、よーく考えてみよう」

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先日、「ペプシコーラのようにあからさまな比較を行うコマーシャルが増えているような気がするが、どう思うか」という質問を受けました。コーラ類を飲まないため、そのCMに関心がないに等しかったので、「比較広告、特にペプシコーラがコカ・コーラをターゲットにしたものは、昔からあり、ペプシ独特の広告戦略ではないか。他の業種に広がっているという印象もない」と深く考えずに答えてしまいました。

内容をよく知らないで答えたことに後悔して、改めてそのCMを見てみました。「ペプシネックスゼロ(青組)」と「コカ・コーラゼロ(赤組)」のどちらがおいしいかを500名に飲み比べてもらった結果、約6割の人がペプシを選んだことを発表し、青組が歓喜するという内容です。ライバル社の商品をズバリ出して優位性を訴えかけるCMは確かに斬新ですが、私個人の感想としては、それ以上の強い印象は持ちませんでしたし、特に影響が広がっているとも思いませんでした。

別のバージョンもありました。俳優の小栗旬が(かなりかっこいい)桃太郎に扮した「鬼退治編」です。社名こそ出していませんが、このCMもコカ・コーラに対する強い対抗意識が伺えます。「飲み比べ編」のように露骨ではありませんが、「自分より強いヤツを倒せ」のコピーなどから「赤い鬼=コカ・コーラ」を意識して制作されていることがわかります。

「それ以上の強い印象を持たなかった」と述べましたが、その理由としてこれまでもペプシは度々比較広告を出してきたことがあると思います。かつて街頭を行き交う若者に目隠しして両方を飲ませて、「ペプシのほうがおいしい」という反応をCMにした「ペプシチャレンジ」も記憶に残っています。

今回のCMも「やんちゃな次男坊」という商品の立ち位置をうまく利用して「これぐらいの“やんちゃ”は許されるだろう」というイメージをうまく逆手に取っている気がしています。「優等生の長男坊」コカ・コーラが「金持ちケンカせず」と静観することも計算済みなのでしょう。他の企業がペプシのような戦略を取れるとはとても思えません。

比較広告そのものは昔から行われている手法です。特に印象に残っているものとして写真フィルムのCMがあります。サクラカラーとライバルと思しき商品の箱をそれぞれ手に持った、当時人気絶頂のコメディアンの萩本欽一が「どっちが得か、よーく考えてみよう」というせりふの後に、ライバルの白い箱をポロっと落としてしまうというものです。写真フィルムはそれまで20枚撮りでしたが、このCMをきっかけにサクラカラーは4枚増やして24枚撮りのフィルムを初めて投入しました。

40年ほど前の幼少時のCMなので記憶がおぼろげですが、ライバル商品そのものは使っていなかったはずです。ただ、ライバルは事実上一社しかなく、多くの人にとってそれが富士フィルムの製品であることがわかるようになっていました。撮影可能な枚数が増えても値段が変わらないため、当然利用者のお得感にもつながるため、ほどなくしてライバルも追随することとなりました。

CMもさることながら、商品そのものも業界を揺るがす大きなインパクトを残しました。ちなみにデジカメ全盛時代の今でも、富士フィルムは24枚撮りのフィルムを細々と生産を続けているようですが、サクラカラーは既に撤退しています。時代の移り変わりを感じます。


橋本拓志広報コンサルタントTwitter ID:@yhkHashimoto
https://twitter.com/yhkHashimoto


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