- 田原 洋樹
- 株式会社オフィスたはら 代表取締役 人材育成コンサルタント
- 東京都
- 人材育成コンサルタント
対象:ビジネススキル
出張中の新幹線の車内で見かけた記事にドキッとしました。
WEDGE4月号「 『就活』が日本をダメにする ~不満続出するリクルートのビジネスモデル~」
というタイトルでした。
リクルートなどが運営する「就職ナビ」が
就活学生の企業への大量エントリーを促していることを問題視した内容です。
確かに、無意味にエントリーシートを送りつけることで、学生にとっては
企業から採用を「断られる」機会を増やしていることにつながり、社会に出る前に
自信を喪失させていることはあるかもしれません。
また、企業側も、大量に送られてくるエントリーシートを「さばくこと」が仕事となり
じっくりと人物評価をしている余裕がないなどの弊害もあるでしょう。
ただ一方で、この仕組みを利用しているのは、当の学生や企業であり
就活を効率的に進めているツールであるであることも違いありません。
メリットやデメリットはありますが、利用する側の責任、モラルもあると思います。
リクルートのビジネスモデルはさておき、本誌にインタビュー記事として
紹介されている大前研一氏の提言に共感を覚えました。
大前氏は、企業の新卒一括採用をやめ、年齢に関係なく
実力主義で採用を推進していくべきだと述べています。
具体的には、新卒22歳での採用を減らし、28歳から32歳くらいの
国籍、年齢に関係のない優秀な人を採用するというもの。
社会に出て5~6年から10年未満の人を雇い入れることで
即戦力として活用できるという考えです。
雇用の流動化が叫ばれる今、このような斬新な採用方式が
日本に定着すれば、もっともっとグローバル競争力のついた
企業が育っていくのではないでしょうか?
拙著「自走する力」でも書いた、「雇用の流動化」促進に向けた
国をあげた仕組みつくりに益々期待がかかります。
少子高齢化に拍車がかかる我が国において、優秀な人材をどう確保し
どう育てていくべきか?
企業の人材育成に対する真摯な取り組みが、今注目されています。
株式会社オフィスたはら
人材育成コンサルタント 田原洋樹
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