- 鈴木 克彦
- 株式会社マクス 代表取締役
- 建築家
対象:住宅設計・構造
前回、レッドシーダーと含水率の事について書きました。
では、日本の木造住宅の梁や間柱として広く流通している米松について少し触れてみようと思います。
米松については、比較的悪く書いてしまっているのですが、もちろん米松が悪いわけではなくて、
【年輪の巾が1cmもあるような、あまり良くない材を、強制乾燥させているからこれが一番!みたいに平気で流通させている現状が悪い】
と思うんです。
杉でも桧でも、産地によって目のつまり方が違います。
目が詰んでいる→成長が遅い→細胞が小さい→収縮が小さく、当然強度も強い。
ということですね。
上棟作業を前に、屋根の下地の垂木という材料を加工するために、工場に米松を入れた時の写真です。
アップした写真を見ると、よく目が詰んでいるのが分かります。
持ってきた材木屋自身が「いや〜これ良いっすねぇ〜」って驚いている。
こういう材料だってちゃんとあるじゃん!と言いたい訳です。
結局、年輪が1cmもあるような材料は安いんだろうから、そういう安い材料を乾燥させて付加価値を付けるって事でしょうけど、もう少し考えてもらいたいものです。
ちなみに、ティンバーフレームは…
写真で解説したいので、その2に続きます。
※なお、ティンバーフレーム工法の家については、こちらもご覧下さい。