新人店長は「予約キャンセル時」にこそ最高の接客を心がけよう - 人材育成全般 - 専門家プロファイル

松下 雅憲
株式会社PEOPLE&PLACE(ピープルアンドプレイス) 代表取締役
東京都
店長育成・販売促進ナビゲーター

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対象:人材育成

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新人店長は「予約キャンセル時」にこそ最高の接客を心がけよう

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「すみません。明日の予約なんですが、都合が悪くなったのでキャンセルしたいんですが・・・」

お客様にとって、せっかく予約しているレストランをキャンセルしなくてはならなくなったとき。それは、やむを得ない事情があったときです。それは、決して良い事情ではありません。ほとんどの場合、悲しい事情がそこにはあるのです。ところが、そのキャンセルの電話を受けたレストランによっては、その悲しさを倍増させてしまうような応対をするところがあるのです。

「え~、キャンセルですか・・・何名でしたっけ・・・ふう~わかりました。(ガチャ・・・電話を切る音)」

これは実際に私がキャンセルの電話を入れたときに、電話の向こうから聞こえてきた声と音です。電話が切れた後、あまりに悲しくて、それ以来二度とこの店には食事に行っていません。ランチでもよく利用していたのですが、もうランチにも使っていません。この店は、来店頻度の多いお客様を1名失ってしまったのです。

さらに恐ろしいことは、おそらくこの事実をこの店の店長やオーナーは知らないということなのです。店長やオーナーは、客席でのスタッフの接客レベルについては、まだ見る機会があります。(ちゃんと見ていればね)でも、電話の応対をきめ細かく確認することは結構難しいですよね。その為、スタッフがビックリするような応対をしていても気がつかないのです。ましてや、そのお客様は二度とその店には来ないのですから、気がつくチャンスはなくなってしまうのです。

これは、レストランに限ったことではありません。ホテル、旅館、そして美容室なども同様です。予約の電話を入れたときは、元気な声で明るく応対をしてくれるのに、キャンセルの電話を入れると、180度手のひらを返したような応対をしてしまうのです。気持ちはわからないでもありませんが、これは絶対にあってはならないことなのです。

私は、以前予約をしていた旅館をキャンセルしたことがありました。スケジュールは綿密に計画を練る私ですから、通常は旅行の予定が変わることはまずありません。しかし、その時は、東日本大震災の翌日。さすがに旅行は無理なので、キャンセルの電話を入れました。電話の先は西日本のある旅館。

「はい、キャンセルでございますね。承知致しました。ところで、お客様のお身体は大丈夫でしょうか?東京でも大きな被害があったように伺っております。くれぐれもお気を付けて。また、落ち着かれましたらぜひお越し下さいね。いつでも、お待ちしております。ありがとうございました。」

震災の復旧や安否確認に奔走していた私に、この旅館のキャンセル時の電話応対は、大きな安らぎを与えて下さいました。こういう特殊な事情の時に、「わかりました、ガチャ」はさすがにないでしょうけれど、通常時のキャンセルの応対に気を配っていない店の場合は、この旅館のような応対は絶対に出来ない事でしょう。

さて、あなたの店の「キャンセル時の電話応対」。どの様にされているでしょうか?スタッフが受けている電話の応対レベルは確認されていますか?最近は、ミステリーショッピングリサーチなどで、予約時に応対レベルを調査員が評価することはありますが、キャンセル時に応対までは、まだそれほど目が届いてはいないようです。ぜひ、一度あなたの店の「キャンセル時の電話応対」を確認して見てくださいね。

あ、もしも、それでショックを受けて何とかしたいな~と思われた方は、ご遠慮なく私共の研修担当にご相談下さいませ。気合を入れて教育をさせて頂きますよ。どうぞ、よろしく!

 

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