「従業員満足度って、どうやれば向上するかご存じでしょうか?」
私は、店舗ビジネスの経営者・店主・幹部・店長向けに実施している「従業員満足度向上セミナー」をする時、自己紹介が終わって本題に入ると、いきなりこの質問を投げかけます。
すると、受講者の皆さんは、「時給を上げる」「目標を持つ」「評価をする」「店長が強いリーダーシップを発揮する」などのたくさんのご意見を言って下さいます。これは、全て正しい方法です。どれもやって頂きたいのです。しかし、私のセミナーを受講されるかたは、「それが上手く出来ないからセミナーに来ている」のです。自分で解決できるのならば、わざわざ私の話を聴きに来る必要はありませんよね。
なので、私はセミナーの最初に「従業員満足度を向上させる一番重要なポイント」についてお伝えしています。それは「店長が、従業員から『一緒に働きたい』と思ってもらうこと」なのです。その店のリーダーである店長が、「一緒に働きたくない店長」であれば、なにをどんなにがんばっても「従業員満足度」が向上することはありません。いくら時給を上げても無駄なのです。つまり、リーダーである店長こそが、従業員満足度向上の鍵を握っているというわけです。
では、店長はどうすれば「一緒に働きたい」と思ってもらえるのでしょうか?
この質問に対する答えもたくさんあります。
よく「ひととしてどうか」と言うことを求める人もいます。でも、この言い方、かっこは良いのですが意味が良くわかりません。だって、「ひととして良くない例」は、なんとなくわかりますが、「ひととして良い例」はちょっと大きすぎて良くわからないのです。また、この「ひととして」を語ると、私なんぞは「じゃあ、おまえはどうなんだ!」と人差し指で指されてしまうので、とてもとても恐くて言えません(笑)
「この人と一緒に働きたい」と思われるための条件はたくさんあるのですが、私が、店長に最初にクリアーして欲しい条件は「笑顔と挨拶」なのです。どんな偉いリーダーでも、どんな金持ちでも、どんな美人でも、いつも一緒に仕事をするひとに「笑顔と挨拶」がなければ、私は「一緒に働きたい」とは思いません。まあ、1日2日ならば我慢できますが、それ以上はご勘弁です。
もちろん、「笑顔と挨拶」だけで、全てが満たされるわけではありません。しかし、そこが出来ていないにもかかわらず、そこより先をいくらがんばってもスタッフの心には、どこかで隙間が出来てしまうのです。シャイであるとか、人見知りとか、恥ずかしがり屋とか、はたまた、自分は職人だからとか、そんなことは全然関係ありません。あなたがどう思うかではなく相手がどう感じるかが最も重要なことなのです。
ある企業に、社員の挨拶や表情にとてもうるさい社長がいました。その社長は、いつもいつも「うちの社員は元気な挨拶をしない。笑顔も無い。みんな朝からお葬式のような表情をしている。」と皮肉交じりに怒っていました。ところが、そう言う社長のことを社員は、「社長が一番笑顔がない。朝出勤しても元気な挨拶はしてくれない。」と陰口を言っていたのです。このギャップは凄いですよね。でも、社員が言っていることは正しいのです。私から見ても、社長が一番お葬式の参列者のように暗い顔をして出勤しているのです。
一方で、朝からハイテンションでムチャクチャ元気な社長もいます。面白いことに、この社長は、社員に対して「笑顔と挨拶が大切」などとは一切言いません。しかし、社員は社長に負けないくらいのテンションで笑顔いっぱいの挨拶をするのです。もちろん、訪れたお客様はすぐに笑顔になっています。
どちらの社長も「笑顔と挨拶」にこだわっています。でも、結果は大きく違っています。
さて、あなたは、どちらの社長と「一緒に働きたい」ですか?
※ちなみに、「笑顔で挨拶」ではありません。「最高の笑顔で接することと、最高の笑顔で挨拶することが大切」という意味を込めて、あえて「笑顔と挨拶」に致しました。説明がくどいな・・・
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