- 田原 洋樹
- 株式会社オフィスたはら 代表取締役 人材育成コンサルタント
- 東京都
- 人材育成コンサルタント
対象:ビジネススキル
過日、首都圏の某大学において、文科省が推進するCOC事業の一環とした、春季集中講義に登壇(講演)してまい
りました。
テーマは学生が主体的に取り組む、「地域のまちづくり」です。
いわゆる「域学連携」の一つとしての考え方ですが、学生が地域の課題を見つけ、それを市民とともに解決し
ていくというもの。
学生の若い感性、地域出身者ではない故の新鮮で客観的な視点、観光産業等、まちづくりの専門家ではない
愚直な姿勢、これらを持ち合わせる彼らは、今、地域活性化の切り札として各地域で活用されつつあります。
①ワカモノ ②ヨソモノ ③バカモノ の3つを兼ね揃えている学生の潜在能力を引出し、それを重要なリソースとして、有効利用する目的です。
講義は5日間の集中で実施しました。
1日目:地域の理解を深める(まちの現状と課題の整理)
2日目:フィールドワーク(まちの課題の検証)
3日目:地域課題の解決策の絞り込み(テーマ選定)
4日目:ステークホルダーに対する提言書(企画書)の作成
5日目:ステークホルダーに対するプレゼンテーション
学生が抽出した課題は
・中心部の空洞化(シャッター通りの活性化)の解消
・観光産業の振興(とりわけ、6年後の東京オリンピックを控えての外国人観光客の受け入れ促進)
・市民と学生、行政の一体感の醸成(コミュニティーの形成)
など、まちの現状を捉え、まちのあるべき姿を見据えた、非常にタイムリーかつ重要なもの
ばかりでした。
講義形式は、一方的な座学はやめて、双方向の参加型、PBL形式で実施しました。
グループワークを多様し、さまざまな価値観を共有し、時には意見を闘わせて
プロジェクトを進めていく過程は、学生にとっては非常に刺激的で、興味深いものになったようです。
講義内容は、行政の担当者もオブザーブされ、今後、実際にプロジェクトが動きだす可能性も
出てきました。
わずか5日間の講義ではありましたが、非常に内容の濃いものになったと
自負しています。
現状分析→ありたい姿の設定→課題の整理→解決に向けたプロセス設計→プロジェクトの実行
と体感した一連のプロセスは、社会人として今後キャリア人生をスタートさせる彼らにとって
「まちづくり」の手法だけでなく、ライフキャリアの歩み方としてのヒントとなってくれたのであれば
幸いです。
今後、このような講義プログラムは、少子高齢化で、深刻化する大学経営を救う一つのヒントとなって
くれるのではないかと考えています。
尚、今回は春季集中講座として登壇しましたが、次年度からは正式科目として定例開催する予定です。
引き続き、本コラムで活動状況を報告して行きます!
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