⑩『営業チームで今起きていることとは? 営業メンバーが抱える3つの悩み』 - 対人力・コミュニケーションスキル - 専門家プロファイル

田原 洋樹
株式会社オフィスたはら 代表取締役 人材育成コンサルタント
東京都
人材育成コンサルタント

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対象:ビジネススキル

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⑩『営業チームで今起きていることとは? 営業メンバーが抱える3つの悩み』

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テーマ:人材定着のノウハウ


⑩『営業チームで今起きていることとは? 営業メンバーが抱える3つの悩み』

株式会社オフィスたはら 代表取締役

 人材育成コンサルタント 田原洋樹




かつては花形セクションであった営業チーム。今や職場内で、『出来れば行きたくないセクション』と言われることも少なくありません。今、営業チームで一体何が起こっているのでしょうか?また、営業人材を定着させるために、どのようなマネジメントが求められるのか、考えてみたいと思います。


営業チームに活気をもたらすために・・・

企業の経営者と話をすると、『営業力を強化したい』という声が、最近特に増えて来ているように感じます。アベノミクス効果もあり、日本の企業にようやく『攻め』の姿勢が出て来たのではないかと実感しています。

一方、実際に営業セクションの中に入って調査をすると、チームのマネジャーは口を揃えて『メンバーに元気がない。』とチーム内の課題を挙げます。

営業力を強化するためには当然、営業メンバーのモチベーションを上げなくてはなりません。なぜ、彼らに元気がないのか?チーム内に活気をもたらすには、どのような打ち手が必要なのか?研修などを通じて、実際にチームメンバーと向き合い、その『想い』をヒアリングすると、大きく3つの「悩み」が見えてきます。


 マンパワーが不足していて、やるべきことが非常に増えている

バブル崩壊後、「失われた20年」を経て、コストを極限まで切り詰め、利益を何とか捻出してきた各企業。新卒採用者も極力減らして、既存のマンパワーを駆使しながら、景気が好転するのをじっと待ってきました。

そして、ここにきての景気上昇。仕事の発注量に生産能力が追い付かず、慢性的なマンパワー不足が生じているのです。

営業セクションの各メンバーも、以前は豊富なマンパワーのもと、分業体制が整った環境下で本来の営業業務に向き合うことが出来ていました。

ただ、現在多くの営業セクションでは、以前は後方支援部隊が行っていた伝票の作成やシステム入力など、営業活動をする上での周辺業務が増加し、これが本業の営業活動自体にかける時間を圧迫しているというのです。さらには情報漏えい問題などを回避すべく、コンプライアンスの強化を以前にも増して推進していく企業も多く、それがより営業セクションの業務を煩雑化、多忙化させていくのです。


 営業の考え方・やり方について、漠然とした不安がある

次に、2つめの「悩み」として挙げられるのは、営業メンバーの営業に対する客観的な評価がなされておらず、『自身の営業活動に対する考え方ややり方について、正しい行動が出来ているのか?漠然な不安がある。』という点です。

これも背景には上記①で挙げたようにマンパワー不足が要因の一つとして考えられます。

つまり、慢性的な人不足により、彼らのマネジャー層が、営業メンバー一人一人に対して、育成の観点を持ち、指導的立場でメンバーと接することが出来ないということです。

また、目まぐるしい環境変化の中、以前のやり方や考え方が通用せず、「経験」を頼りにした、成功事例の再現化が困難になっているということも考えられます。

上司や先輩の成功体験をもとに、見よう見まねで同じことを取り入れてみても、顧客の反応はイマイチで、ますます営業メンバーの心の中に、漠然とした不安感、焦燥感が広がっているのです。  


 各人が個人商店化していて、チームとしての相乗効果が発揮できていない。

3つめは、営業チームとして相乗効果が発揮されていない、各人が皆バラバラの行動をする、つまりチーム内における「個人商店化」が進んでいるということです。

今や、職場内に一人一台ずつパソコンがあてがわれ、また携帯モバイルやタブレットなどの各人配布も珍しくない状況です。

かつては、ワイワイ・ガヤガヤ、話し声が聞こえ、固定電話が鳴り響き、営業セクション周辺はとにかく賑やかな「場所」でした。

それが、今や皆が端末を覗き込み、カチカチとキーボードを叩く音のみ響き渡っていきます。隣の机に座る同僚が何をやっているのかを知ることなく、淡々と業務時間が流れていくという環境です。正に「個人商店化」が広がり、いつしかチームで協働する、相乗効果を発揮するような意識も、行動も少なくなっているのです。


突破口は、些細なチーム内のコミュニケーションから

突破口は一体何か? 非常にオーソドックスですが、チーム内の些細なコミュニケーションを大切にすることに尽きると思います。

例えば110分でもいいので、顔と顔を突き合わせて、情報共有する時間を設ける。

昨日の営業活動を振り返る。今日の1日の予定を確認しあう。業務の生産効率を上げるために協働できるタスクがないか模索する。いい意味でお互いが「おせっかいを焼く」この意識やアクションこそが、今求められると思うのです。

顧客の些細な表情の変化から、潜在ニーズを読み解く力。簡単にはモノが売れない時代に営業力を強化するためには、そういった高度なヒアリング能力や仮説構築能力の鍛錬が必要です。そしてそのような能力こそ、職場内での些細なコミュニケーション活動を通じて育まれると確信しています。