アマゾンによる出店事業者の囲い込み策 - 独立開業全般 - 専門家プロファイル

中山おさひろ
東京都
起業コンサルタント

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対象:独立開業

尾崎 友俐
尾崎 友俐
(経営コンサルタント)

閲覧数順 2024年04月24日更新

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アマゾンによる出店事業者の囲い込み策

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 ネット販売のアマゾンジャパンが、アマゾンマーケットプレースに出店している事業者向けに、融資制度「アマゾンレンディング」の提供を開始します。事業者が、商品仕入れなどに使う短期資金を融資するもので、10万円から最大5000万円までを上限とする融資の実施です。

 貸し付ける対象は、アマゾンでのビジネス実績がある販売事業者。金利は8.9%から13.9%で、返済は月々の売上げから差し引く方法を採用。3カ月と6カ月の2つの分割返済があります。現在、アマゾンでは、16万1千の事業者が販売を行っており、これらの事業者向け融資制度ということになります。

 ネット販売は市場が急速に拡大していることから、仮想モールの運営会社も積極的に事業者支援を行っています。最大手の楽天市場は、13年4月からグループ内のクレジット会社を通じて、最大3000万円までの融資制度を導入。ヤフーは、13年10月から出店料と売上手数料を無料にしました。

 これからネット販売に参入を計画している人も、これら融資制度を活用することで、ビジネスには有利になると思いがちです。確かに、短期間のつなぎ資金としては手軽で便利です。ただ、ネット事業者にとって仮想モールの運営会社は、資金の出入りから商品の売れ行きまで、全てを掌握している会社。

 ほとんど企業情報は丸裸と考えてよいです。売上げが好調なときには、たいへん便利な仮想モールとその融資制度。しかし、売れ行き不振に陥ったときには、全ての情報を知っているだけに、逃げ足が速いのもこれら仮想モールの特徴です。いきなり融資をストップされますと、他に逃げ道がないだけに怖いです。

 ビジネスの基本的な考え方として、資金繰りや販売方法、仕入れは分散するのが鉄則
。よく、一カ所の仮想モールだけに出店していることで、仕事がしやすいという経営者がいますが、ビジネスとしてのリスクはとても高くなります。リスクヘッジの考え方を覚え、1社から断られても、他から融資を引きだす仕組みを編み出してください

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