- 塚本 有紀
- フランス料理・製菓教室「アトリエ・イグレック」 主宰
- 大阪府
- 料理講師
対象:料理・クッキング
- 黄 惠子
- (料理講師)
2月の料理基礎講座にて
前菜はスモークサーモンとますの卵のスクランブルエッグです。
スモークサーモンはスコットランド産。フランスではスコットランドEcosse産が最上等とされます。一度、フォション(パリ)のウインドウで野生のスコットランド産サーモンのスモークを見かけましたが、それはグレイがかった美しくない色合いのサーモンでした。ひらっと一切れスライスにしてもらうと、軽く1000円を超える、上等の代物です。
そういえばサーモンとはそもそも白身の魚で、オキアミや赤い海藻を食べることで身が赤くなると聞いたことがあります。だから養殖のときはせっせとオキアミを食べさせるのだとか。
ますの卵はいくらの替わりに使うのですが、小さく可愛く、トーストにのせてもとてもおいしいもの。なかなか使えます。
先日の食品偽装事件でこのますの卵を「レッドキャビア」と呼び、高値で取引されると知りました。そんなふうに聞くと、なんだかとても上等に見えてきます。
アミューズは、フォワ・グラのフリット、パプリカのソースです。
さて今月のメインは鴨のポトフpot-au-feu de canard
大鍋で8人分を仕込みます。使う水はコントレックス。単独では硬度が高すぎるので、水道水で薄めます。肉や野菜の旨味がすっきりと出てきて、クリアでおいしいブイヨンを取ることができます。もちろんお肉や野菜も充分に旨味を保ったままです。これはおすすめ。
ソーセージも仕込みます。
羊腸に詰めるのはなかなか大変な作業ですが、くいっとねじるのは楽しいものです。
ヴァレンタインなので、今日のワインはボジョレーのサン・タムール、チーズはベリー地方のハート型のシェーヴルにしてみました。
サン・タムールとはボジョレーの一番上のクラス、クリュ・ボジョレーの1つで、「サン・タムール」(聖なる愛)という名前の村の産です。ときどきハートがラベルに描かれます。
デザートはクイニャマンkouing-amann
私の大好きな地方菓子の一つです。本来は大きく焼いたものを、温かいうちに切り分けて食べます。
今回はパイナップルのソルベを添えて。