- 藍原 節文
- 株式会社ファースト・シンボリー 代表取締役
- 経営コンサルタント
対象:経営コンサルティング
- 戸村 智憲
- (経営コンサルタント ジャーナリスト 講師)
事例に関して、説明を加えていきたいと思います。
最初のシリーズは「宅配専門店での顧客管理分析導入事例」です。
昨今、宅配専門店は非常に増えていますが、実はこの宅配専門店、顧客
管理分析を実施して、販促展開をするには、最高の業態なのです。
それは、お客様から電話にて、住所・氏名・電話番号などを、注文時に
いただけるからです。それをしっかりとデータベース化していくことで
顧客管理が有効に作用し、効率的な販促が実施されるのです。
特に以前のコラムで紹介したようなRFM分析が最も効果的に実施でき、
経営計画や販促計画が立てやすい形になっていきます。
それでは弊社で実施した宅配専門店の事例をご紹介いたします。
【弊社での顧客管理分析導入前の状態】
宅配業態という性質上、アンケートなどによる顧客情報取得は事前に実施
されており、弊社顧客管理分析導入時点で、約8,000件前後の顧客情報は
ストックされていた。しかし顧客情報の整理がなされておらず、既存顧客に
対するフォローアップは何もなされていない状態であった。オーナー様は
フードビジネスに関しては初心者で、赤字が続いている状態。
「顧客管理」が重要であるという認識は様々な経験を積まれてきた中で醸成
されていたが、実際にどのように実施していいのか分からずに苦労されてい
るような状態であった。
実際に宅配専門店を実施されている方々の中で、顧客情報を有効に使用して
販促展開できていない方も多いのではないでしょうか。
実際に皆さんなら、この8,000件の顧客データをどのように有効活用して
いきますか。全てに対して販促展開をしますか。それとも販促展開をせずに
新規顧客獲得を狙った販促を実施しますか。
次回以降で、実際にこの既存顧客がどのような顧客層だったのか、そして
どのような分析を行い、どのような販促を実施したのかを詳細に紹介して
行きたいと思います。