- 杉浦 繁
- Atelier繁建築設計事務所 代表
- 愛知県
- 建築家
対象:住宅設計・構造
屋根を重くするんですか?・・3
太陽光発電を検討しますと・・
まず誰もが10kw以上にしたいと言います。
誰もかもが太陽光発電をするのなら絶対に10kwにしなけりゃあいけない!
って誰が決めた・・
正直・・
この10kw以上と未満で売電価格をわけて決めた国が悪いと思っています。
業者は例外なく言います。
10kw以上にしなさい!
売電価格が一番お得ですぐに元が引けますよ!
10kw・・
10×100kg=1000kg・・
つまり1トンです。
ちょっと考えてみて下さい。
おたくの屋根の上に1トン・・
屋根の上に自動車1台載っている。
マジか?
住宅ですが?
本気ですか?
初めて聞いたとき思いましたね。
新築なら出来ないことじゃない・・
ただし木造などの構造計算は壁量計算では網羅できないので軸組計算をしなければならない、つまり設計料が倍になる。
当然建物構造体が倍になる。
めちゃくちゃお金がかかります。
そこまでして10kwにしなければならないのですか?
10kwにした場合の収支にその建築費や設計料の増加分は入っていますか?
新築でそうなのですから最初から載せるように建てられていない既設の木造などの住宅屋根に10kwを載せることなど絶対に出来るはずがありません。
出来て・・
そう4~5kwくらいまでと言われています。
それも地震力係数や風圧係数を屋根重量割り増ししたりして余裕を見て計算してある場合だけです。
ま、うちなんかの場合は必ず余裕見てますが、その辺のメーカーハウスや建て売り住宅なんかではありえないでしょう・・
だってそんだけ原価が上がりますから。
してなければそれこそ2kwだって無理。
現在の住宅において電力会社から電力を買う際・・
一般家庭用電力の受電量は最大で6kwです。
一般家庭では4~5kwくらいまでが平均的最大使用量でしょう。
なのに10kw欲しい?
ようするにたくさん売りたい・・
売電価格が高くなるから・・
たくさん売って儲けたいから・・
自分の使う電気を自分ちで発電する。
その際に作りすぎた時に売り、足りない時に売った分を買う。
本当はそういうことだと思うのですが・・
それでは駄目なようなのです?
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