- 田原 洋樹
- 株式会社オフィスたはら 代表取締役 人材育成コンサルタント
- 東京都
- 人材育成コンサルタント
対象:ビジネススキル
過日、顧問先の勉強会で「東京ディズニーランド(リゾート)」の
経営手法について議論しました。
ディズニーと言えば、ホスト(従業員)による高いホスピタリティー
が有名です。また、圧倒的なブランド力、あきないアトラクションの数々
など、人気の理由はいくつか挙げられます。
しかし、その綿密な戦略に関してはあまり多くは語られていません。
今や年間2500万人が訪れる施設、いや施設というよりは街ですね。
その背景には、365日、毎日毎日のゲスト(来場者)の入場予測を
綿密に計算している類まれな分析・戦略能力があります。
平日・週末の差はもとろん、当日の天気、近隣都市の市制記念日やガソリン価格
までを考慮に入れて、当日の来場者を割出し、要員配置や食材の仕入れ
チケット予約の締切タイミングなどをコントロールしています。
そして、1日8万人(年間で2500万人)という目標に対して、計画が未達に
なりそうな日に関しては、団体客を誘致したり、イベントを企画したりして
来場者を促進していく、したたかな営業活動も実施しています。
驚くべきことに、開業の1983年からさかのぼること8年、1975年当時に
既に将来的には年間2100万人程度の来場者になると、予想来場者を
割り出していたのです。
実にディズニーシーが開業(2001年)する25年以上も前の話です。
「夢と魔法の王国」と言われる、東京ディズニーリゾート。
その経営手法は、夢でも魔法でもない、確固としたデータに裏付けされた
明快な戦略が描かれているのです。